不誠実・不透明の塊の一般財団法人「あしなが育英会」

茶請け

「病気や災害、自死などで親を亡くした遺児や、親が重度障害を負った家庭の子どもたちが、経済的理由で教育の機会を奪われることなく社会へ羽ばたけるように支援する」そういう主旨で設立された自称非営利団体があります。

現在の名称は「あしなが育英会」っていうんですけどね。

元々は災害遺児、病気遺児のための教育資金援助を目的とした団体でした。

ちなみにとても重要な事ですが、すくなくない人達がイメージする「交通遺児のための奨学金制度」については、公益財団法人交通遺児育英会が行っている「あしながおじさん奨学金制度」です。

ちょっと前に騒ぎになったのがアフリカホームタウン計画でした。

実質的にアフリカからの移民を特定都市にまとめて受け入れさせるJICAが進めている計画と言っていいでしょう。これが問題になったことがありました。

非難囂々で計画は中止になったもののJICAは名前を変えて進めようとしているようです。

こうしたことにSNS上では、京都市伏見区の小学校跡地にアフリカ出身者の留学生施設を、あしなが育英会が設置しようとしていた計画が発覚し拡散されました。

当然炎上しないはずがないし、地元の人達が反対しないはずがなく、あしなが育英会は計画を断念。

京都市伏見区の小学校跡地で計画、アフリカ出身留学生の施設が「白紙」に 断念に至った事情とは|京都新聞デジタル 京都・滋賀のニュースサイト
京都市伏見区の向島二の丸小跡地で「あしなが育英会」(東京都)が計画していた教育施設について、同会が整備を断念したことが26日までに分かった。アフリカ出身の留学生らが日本語を学んだり、

【京都市伏見区の小学校跡地で計画、アフリカ出身留学生の施設が「白紙」に 断念に至った事情とは】
(2026/2/28 京都新聞)

「日本の遺児の教育支援のための組織なのに?なぜアフリカ留学生?」

こう疑問に思われるのは当然の流れでした。

そうしてすぐにあしなが育英会が集めた寄付金を、アフリカに使っていることが発覚。

あしなが育英会は近年、日本の奨学金申請者のうちの4割を拒否するという状態になっていました。

2025年のあしなが育英会の奨学金への申請者は3217人、そのうち奨学金を得ることができたのは1878人、拒否されたのが1339人

約42%が奨学金を得られませんでした。

こういう実態がありながら、以下のサイトから引用します。

あしなが高校奨学金、過去最多1878人を採用も支援届かず1339人 物価高と格差拡大で遺児家庭に深刻な影響
遺児や親に障がいがある子どもを支援する一般財団法人あしなが育英会は、2025年度の「あしなが高校奨学金」の採用状況を発表しました。申請者3217人のうち、過去最多となる1878人が奨学生として採用されましたが、依然として1339人、割合にし…

寄付金の半分は国内の奨学金、もう半分はサブサハラ・アフリカ49か国の遺児の高等教育支援に充てられます。

アフリカ遺児高等教育支援100年構想
募金で得られた寄付の半分は、サブサハラ・アフリカ地域の遺児学生の支援にも充てられます。

あしなが学生募金は国内支援にとどまらず、「アフリカ遺児高等教育支援100年構想」に基づき、サブサハラ・アフリカ49か国の遺児に対しても寄付を活用しています。これまでの11年間で400人以上の遺児が大学進学を果たしており、長期的にアフリカの人材育成を後押ししています

街頭募金などでは、「寄付されたお金の半分はアフリカで使うようにしています」なんて説明はされていないわけで、かつてのとおりの「国内の遺児の教育のために使われる」というイメージのまま寄付を集めている形になります。

「国内の奨学金を資金が足りないと4割も断ってるのに今後も集めたお金の半分はアフリカに使います?ふざけんな」

そういう話にならないはずがありません。

そうして問い合わせや批判が殺到。

そこであしなが育英会は今年の募金集めキャンペーン直前に方針転換。

一般財団法人あしなが育英会@ashinaga_jp
【あしなが学生募金 よくあるご質問??】

10月17日(土)から始まる「第112回あしなが学生募金」について、よくあるご質問に回答します。

Q.あしなが学生募金への寄付はアフリカ遺児支援に使われるのですか

回答部分を画像にして誤魔化していますが、

2016年から2025年まで、あしなが学生募金では募金の使途を明示したうえで、寄付の2分の1をアフリカ遺児支援に充てていました。2026年からは、寄付の全額を日本国内の遺児や、親に障がいがある子どもの奨学金に充てています

これまでしれっと寄付金の半分という大きな金額をアフリカに回していたことが、今年の春にSNSで燃え上がり、赤い羽根の巨額の寄付金横領問題と自浄能力の無さで炎上したついでに、こちらも批判が強まった事を受けて、募金集めに支障が出ないように言い訳を出してきた形になります。

アフリカ遺児高等教育支援100年構想なんて言っていたくせに、批判であっさりと変更する。逆にそんなにあっさりと捨てる事ができる事業なんですね?と思ってしまいます。

そもそも、あしなが育英会は「一般財団法人」です。

このためあしなが育英会に寄付をしても寄付金控除は得られません。

あしなが育英会は2019年まで任意団体として活動してきました。そして公益財団法人にするのかと言ったらそうでなく、2019年4月に一般財団法人として法人化することを選びました。

公益財団法人になると、公益目的事業比率の維持(50%を公益目的事業に充てなければならない)
行政庁による監督・情報公開義務・定期的な報告などが発生します。

私達国民の感覚からすれば、国民から寄付金を集めて運営しているのだから、情報公開義務や定期的なチェックが入るのは当たり前だろという感覚になります。(このおかげでNHKや新聞社や経済同友会やらの天下りを押しつけられたりするのですが、その問題はまた別の機会に)

一般財団法人であればこういう制限が大きく減って自由度があがります。元々任意団体として長く活動を続けてきた上に、集めた寄付金の半分を「アフリカ遺児高等教育支援100年構想」なんてものに流用するなんて好き勝手にやってこれたわけですからね。

挙げ句にこれです。

「阪神淡路の恩」が巡り巡って世界へ…日本の「あしなが」奨学金に救われたアフリカ人学生の「ココロザシ」 優秀なアフリカ人を支援する現地法人「あしながブラジル」
日本の遺児支援団体「あしなが育英会」は海外にも事務所を構えており、そのうちのひとつがブラジルにある。どのような支援活動をしているのか。サンパウロ在住フォトグラファー兼ライターの仁尾帯刀さんが取材した――。

【「阪神淡路の恩」が巡り巡って世界へ…日本の「あしなが」奨学金に救われたアフリカ人学生の「ココロザシ」】

サンパウロ市を拠点に活動する現地法人「あしながブラジル」は、ブラジルにありながら、主にアフリカ人学生をサンパウロ大学などのブラジルの名門大学に就学させることを通じて有望な人材の育成に取り組んでいる。

2019年に事務所を開設する前の2016年から、パンデミックによる新規受け入れ中断を経て、これまで30人のアフリカ人学生を迎えてきた。母体の育英会同様に、あしながブラジルが対象とするのは、事故や病気などにより片親、または両親を亡くした学生だ

寄付金を集めて組織拡大に利用し、アフリカ人支援に日本で集めたお金の半分をつぎ込み、いつのまにやら「あしなが」の看板を使って日系人の多いブラジルで支部を開設。

不透明感はますます加速しているようにしか見えません。

日本で年間数千人規模の奨学金事業を行っていて、毎年それと同額をアフリカに使って来たというあしなが育英会ですが、11年間で延べ約400人の大学進学の実績という説明になっています。

会計の詳細が公開されていないので憶測の域を出ませんが、金額の規模感がまるで合わない気がします。

少なくとも、私達が寄付したお金が長い事アフリカに横流しされていたというところが炎上して、10月17日からの募金集めキャンペーンの前日に、「2026年からはアフリカに使ってません」などと、あっさりと事業を引っ込める軽さもさらに不信感を増していると思います。

100年構想とまで銘打っていたくせに、「こういう将来計画のためにこのような資金計画・シミュレーションを立てそれに基づいて展開してきました」という事業であったのなら、炎上対策にあっさりと打ち切れるものではないはずです。

アフリカの学生に対しての不誠実さ、日本の寄付者に対しての不誠実さ、そして100年構想なんてものを実にあっさりと無かったことにできる意思決定プロセスの不透明さ。

「寄付者への使途説明の不全」
「公的監査を受けない組織体質」
「理念や長期計画よりもその場の集金維持を優先する姿勢」

あしなが育英会という組織そのものが非常に大きな問題をかかえている組織であると、そのことがよりはっきりしたというだけに思えます。


編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2026年11月1日のエントリーより転載させていただきました。

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