キタキツネに出会えた!秋の中島公園・豊平館を歩く

中島公園でキタキツネに出会う

前回の記事では、藻岩山に行くために札幌市電に乗りました。藻岩山から札幌の中心部に戻るためにまた市電に乗ったのですが、すすきのに戻る少し手前の中島公園前停留所で下車します。

向かった先は、中島公園。すすきのの少し南にある池の周りに豊かな緑のある都市公園。学生時代に札幌で暮らしていた頃、友人と自転車で訪れて以来、久しぶりに歩いてみることにしました。明治時代、鴨々(かもかも)川と豊平川の間にあったこの地域を鴨々中島と呼んだことから、その後ここにできた公園も中島公園と呼ばれるようになりました。

…と、公園を歩いていると自転車の人の後ろを雑種犬のような動物が通ります。でも犬にしては尻尾も太いし、むかし札幌で見た動物に似てるような気がする。

もしかして、キタキツネじゃね?!

撮った写真をCopilot君に送って調べてもらいます。やはりこれはキツネ。そして撮った場所が北海道なら間違いなくキタキツネだとのこと。北海道で4年暮らしてる間にも2,3回しか会ったことがなかったキタキツネに、こんな札幌の中心部で会うことができるなんて感激です。思わず「ルールールル」と言って呼び寄せてしまいたくなります。

池のほとりでじっとするキタキツネ。
この後走ってどこかへ去っていきました。

感激はしたものの、これって人里と山の境界が曖昧になってきていて、こんな都心部まで野生動物が現れることに、少し複雑な気持ちにもなりました。これがヒグマだったら大騒ぎですよね。

北海道開拓使による道内最初のホテル、豊平館

キツネを見送ったあとは、中島公園に来たら一度訪ねてみたかった洋館、豊平館(ほうへいかん)を見学します。

明治13年に完成した北海道初のホテルで完成当時は大通公園の南にありました。開館直後には北海道を視察しに来た明治天皇がお泊りになっています。その後、宴会場や公民館としての役割を果たしたのち昭和31年に中島公園に移築し結婚式場などとして利用されています。私が訪問した日はコスプレのイベントが催されていました。確かにこんな洋館、コスプレするにはうってつけの場所ですよね。したことないけど。

こちらは「芙蓉」の間。部屋の名前は天井飾りにモチーフされた花の名がつけられています。家具はホテルとして使用されていた時代の様子を伝えるために新たに置かれたもの。こんな雅やかな椅子でどんな話がなされていたのでしょうか。

芍薬寝間には当時の洗面台のレプリカが置かれています。当時は蛇口から水が出るわけではなく、ボーイが持ってきた水差しの水を洗面台に注いで顔を洗っていたのだとか。明治時代の身支度の様子を垣間見ることができます。

立派なバルコニーがありました。外に出て公園を歩く人に向けてお手振りがしたかったんですが、あいにく外に出ることは認められていませんでした。

仕方ないので窓からこっそり外を見てお手振りします。誰も気づかないけど。藻岩山はかなり紅葉が進んでいましたが、市の中心部はまだ葉が緑のままの木も多くありました。これから秋が一気に深まっていくのでしょう。

豊平館の近くには日本庭園があります。こちらは葉が赤く染まった木も見られて、深まりゆく秋の様子を目で感じることができました。

10月の札幌は1ヶ月でぐっと冷え込みが強くなります。この日は幸いにもまだ暖かだった札幌。短い秋の公園をゆっくり歩いて緑を楽しみました。

札幌の旅の締めはスープカレー

すすきののBAR&スープカレー店「暖」。

藻岩山、中島公園とめぐって気づけば時計はお昼を回っていました。せっかく札幌に来たので、名物のスープカレーを食べに行くことにします。

豚しゃぶのスープカレーを頂きました。ご飯をスプーンですくってカレーにつけていただきます。辛さの中に旨味がぎゅっと詰まっていて、スパイスの香りが鼻から抜けるたびに食欲が刺激されます。豚しゃぶは柔らかく、スープに絡めるとさらに味わい深くなりますし、野菜も甘みと食感がしっかり感じられて、それぞれの素材の良さが引き立っていました。

思えば私の学生時代には全く知名度のなかったスープカレー。30年の時を経て一気にスターダムにのし上がりました。

すすきの名物「ニッカのおじさん」。

学生時代に友人と自転車で言って以来の訪問となった中島公園。キタキツネとの思わぬ出会いに、豊平館では北海道開拓時代の様子も垣間見ることができ楽しい散歩になりました。学生時代にはなかったスープカレーを食べてわたしの中で札幌がアップデートされました。次に札幌を訪ねたときにはまた新しい札幌に出会えるかも。そんな気持ちになりながら、この地を後にしました。


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2026年11月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント