大局的に見た食品消費税問題

田嶋幸三氏が来年3月のFIFA会長選に出馬表明をしました。これは驚きとともに世界のサッカー連盟から相当の注目を集めています。田嶋氏が手を挙げるまで現任のインファンティノ氏の再任かという流れがあった中で「ちょっと待てよ!」と大きな影響を与えています。田嶋氏がどこまで政治的な動きができるか次第ですが、先般のワールドカップでトランプ氏との癒着で極めて不評だったインファンティノ氏への反感は強く、特に欧州連盟が田嶋氏にもろ手を挙げれば南米やアジアの連盟に連鎖するかもしれません。日本はクリーンなイメージが強いだけに是非とも田嶋氏には頑張ってもらいたいと思います。グレイト チャレンジです。応援します。

では今週のつぶやきをお送りします。

セリング クライマックス?

株をやっている人にとってこの1週間は本当に気持ちの悪い週だったと思います。北米は強弱感が対立する激しい上下運動、そして日本や韓国は半導体主導型の指数構成故に極めてシビアな下落となりました。日本での主役はキオクシアと言ってよいでしょう。6月後半に36000円台をつけていたのが昨日の安値は7900円。下落率78%。一時日本の時価総額トップとなったのに4か月ちょっとで経営不振企業の様な下落振りとなったのは象徴的であります。そして驚きはキオクシアへの信用買いがいまでも膨らむ一方という圧倒的信者の多さであります。これだけ信用買いがあると上値には「やれやれ売り」が待ち構えるので人気が剥落するまで手を出してはいけない銘柄であります。

さて、私はハイテク株の所有は極めて限定的なので全般が下がりはしたものの気になっていません。市場が落としどころを探している、これが私の冷めた見方です。一部の銘柄は明らかに大バーゲン状態で数年持つ気があればほぼ100%勝てる銘柄が潮干狩り状態で拾えます。ただ多くの方は現金がない、あるいは与信枠がない状態でしょう。そもそもこれだけ下がったのに追証が出ているのかよくわかりません。一部では非テック株の株価維持=含み益でテックの評価損をカバーする状態ではないかとも分析されています。日経平均は10月5日の70600円台から金曜日の場中安値56745円でほぼ20%の下落になりました。株価の変動において20%はあらゆる意味で大きな節目であり、来週、この攻防を守れるかどうか次第になります。

個人的にはセリング クライマックスに見えます。ただし、激しいリバウンドにはならず、物色対象がAIやテックから今まであまり陽が当たらなかった銘柄へのシフトが起きるとみています。またAI銘柄には過度の決算期待があり、多少の好決算程度では株価は激しく売りたたかれるという尋常ではない状況にあります。よって期待値が低い人気離散銘柄の方が心臓にもよい気がします。北米銘柄も下げる銘柄は激しい下落となり、半値八掛け二割引き=高値から68%下落した銘柄は数多く出ていますのでそろそろ買い出動もありかなと眺めています。

要注目はアメリカ民主党の動きとトランプ氏との関係がどうなるかです。トランプ氏は今回の選挙で自信をなくしています。またバンス氏とルビオ氏がトランプ氏をどう支えるかも注目です。ヘグセス国防長官の解任が囁かれる中で政権中枢がトランプ氏自身の撒いた種に毒されないよう一定の距離を置く事態になればトランプ氏が真の意味での裸の王様となり、議会運営が民主党の思うツボになりかねません。その場合、世の中が大逆流を引き起こすわけで正極と負極が逆転するような事態を想定するなら私はまずはアメリカでのEV関連復活と関税の見直しが先に来ると予想しています。

大局的に見た食品消費税問題

今臨時国会の最大の目玉である食品消費税法案が衆議院を可決し、参議院に送られます。しかし、その衆議院では石破元総理をはじめとする自民党の4名が棄権する事態が生じました。これにより参議院通過の票読みをしていた内閣にとって自民党が一枚岩ではないことを見せつけたことになり、参議院通過は見通しにくい状況になったといえます。数の理論への甘えと参議院否決でもこの法案はテクニカルには通せるという楽観論は危険だと思います。

高市首相 首相官邸HPより

さて、ご承知の通り私は本件については当初からずっと反対です。このところ黙っていたのは消費税減税にそこまでこだわる意味不明故にコメントする気も起きないのです。高市氏が優秀で支持率も極めて高い水準を維持しているならばこの時限立法、それもたった2年、おまけに8%を1%にするために様々な餅撒きまでしてとにかく「賛成してね」となぜいうのでしょうか?エネルギーをこれほどに注ぐならもっと重要な案件が山のようにあるのを放置してよいのかなと思うのです。政治生命を賭けるような立法でもない一時しのぎの一種のつなぎ法案になぜここまで全てを投じなくてはいけないのかさっぱり理解できないのです。

政治家は時として公約に固執しすぎることがあります。トランプ氏はかつてはその典型でしたが、それがうまく行かないことを知り、朝令暮改という節操もない姿勢に変わってしまいました。高市氏は「選挙の頃は一部の野党を除き、食品消費税減税に賛成していたじゃないか、なぜあなたたちは変わってしまったの?」と言いますが、時として野党は与党に対立することに意味があるのです。選挙公約時よりはるかに前のめりになった高市氏に対して野党がドン引きしたというのが私の遠目で見た印象です。つまり高市氏が高い支持率をバックにこれは与党にとって重要な公約であると迫れば迫るほど野党はそんな話には乗れないな、ということになるのです。政治の力学でしょう。

この法案は最終的に何らかの形で通るとは思います。しかし、その爪痕は深く、流血を伴うかもしれません。衆議院で棄権した自民党4名に対して罰則適用は難しいかもしれません。政党政治とはいえ、自民党はあまりにも図体がデカくなったのです。すべての議員が全ての法案にもろ手を挙げて賛成の訳がないのです。ならば「気持ちは反対、だけど賛成票を入れる」という行為そのものが政治家使命の矛盾であるとも言えます。私が何度も自民党は割るべきと言い続けてきたのは日本の政治が仮面の政治で本心が見えないからなのです。昔、「日本のビジネスは5時から始まる」と言いました。日本の政治はやっぱり料亭で行われるのでしょうか?それとも誰とも付き合わず、一人部屋にこもるスタイルに変わるのでしょうか?政治の過渡期かもしれません。

後記
カンクンから帰ってきたのですが、リゾートでのリトリートを知ってしまうと止められない、というのはこのことでしょう。絵にかいたような青い空、透き通るような海、ゴミ一つない真っ白な砂浜の前でビーチパラソルの下、本を読み続け、暑くなったらビールを煽り、海に浸かる、天国でした。基本、何もしない休暇は欧米式でリトリートの対訳日本語はぴったりくるものがありません。私もすっかりその醍醐味にはまってしまいました。バケーションのお手本のような世界では「まだ帰りたくない」と思うぐらいが良いのでしょう。来年はどこに行くか、今から考えるのが楽しみです。ちなみにいくらかって?飛行機代、オールインクルーシブホテル7泊、空港送迎付きで日本円で18万円ぐらいです。安いと思います。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年11月7日の記事より転載させていただきました。

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会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。

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