消費税減税法案に石破氏ら4人が棄権:党内には処分を求める声も

自民党の石破茂前首相ら4人が11月6日の衆院本会議で、消費税減税関連法案の採決前に退席し、棄権した。法案は与党などの賛成多数で可決されたが、政権の看板政策を巡って党内の足並みが乱れた。時事通信によると、政府・与党内からは4人の処分を求める声が出ている。

消費減税関連法案の前に退席する石破茂氏と小渕優子氏(毎日新聞)

財源への疑問が共通の理由

退席したのは石破氏のほか、船田元氏、小渕優子氏、古川禎久氏の4人。石破氏は採決後、周辺に法案に賛成できないとの考えを伝えた。小渕氏は消費税減税への反対から、7月に党税制調査会の非公式幹部会合のメンバーを辞任していた。古川氏も、減税より給付による支援を重視してきた。

今回の法案は、食料品の消費税率を1%に引き下げるものだ。野党側は財源の不明確さなどを問題視して反対し、与党内の慎重派も、減税の効果と財政への影響について懸念を残したまま採決を迎えた。

小渕氏は採決後、党の決定に従うべきだとの認識を示しながら、財源などへの疑問が解消されていないと説明。反対票を投じるのではなく、退席を選んだとした。船田氏は、減税が確実な食料品価格の引き下げにつながるか疑問を呈し、2年後に税率を戻そうとしても、政治的な反発から実現できなくなる可能性を指摘した。

参議院でも棄権が出ると否決の可能性

党執行部の反応はきびしい。小林鷹之政調会長は4人の棄権を「非常に遺憾だ」とし、事実関係を確認する考えを示した。連立を組む日本維新の会の藤田文武共同代表も、自民党として意見を集約するよう求めた。

他方、高市早苗首相は同日、4人の行動について政府としての見解を示すことを避けた。自民党総裁として処分を検討するかとの質問にも、官邸では首相の立場で対応しているとして、判断を明らかにしなかった。

衆議院では与党が圧倒的多数なので、4人の棄権は採決に影響がないが、参議院では与党から棄権や反対が出ると、否決されるおそれがある。この場合も衆議院で再可決できるが、両院協議会などで時間がかかると、12月12日の会期末に間に合わなくなる可能性もある。

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