福島大臣の署名拒絶は英断かも? - 北村隆司

2010年06月03日 12:25

鳩山首相は民主党の衆参両院議員総会で、「普天間問題」と「政治とカネの問題」を巡って、国民が首相に耳を傾けなくなったとして退陣を表明しました。

事情は確かにその通りとしても、福島瑞穂消費者・少子化担当相が沖縄基地問題での閣議決定に署名を拒否しなければ、社民党が連立を離脱する事態も招かず、鳩山首相や小沢幹事長のダブル辞任も無かったに違いありません。その点、国民の大多数が望みながら、実現出来なかったダブル辞任を実現した福島大臣の署名拒否は天晴れな英断です。


鳩山首相の辞任挨拶で望んだ、「政治と金」を巡っての疑惑が消えない鳩山、小沢両氏や北海道教組の違法資金に絡んだ小林議員の辞任によって、よりクリーンな民主党を作り上げることができるとしたら、国民と民主党は福島党首に心底より感謝すべきです。

現実は厳しく、次回総選挙には出馬しないと言明したした鳩山首相とは異なり、権力欲の異常に強い小沢氏の影響力が消えたわけではありません。そのような訳で、福島党首への御礼の機会は当分来そうにありません。寧ろ、新政権と小沢金権体質との関係を厳重に監視する必要があります。

総理在任中は「言語も意味も不明」であった鳩山首相も、今回の決定は小沢幹事長を道ずれにするなど国民にも判りやすい決断で、総理在任中の唯一の功績かもしれません。

鳩山内閣の8ヶ月は、政権維持だけを目的に「水と油」のように相いれない外交・安全保障政策を持つ政党同士が、連立政権を作る事の危険を痛いほど知らされました。これを許容してきた国民にも責任があります。

鳩山首相の退任が、政府の提案する悪法の双璧である、郵政改革法や労働者派遣法改正案などの廃案に繋がれば、借金王国日本の再生に道を開き、地に落ちつつある日本の競争力の更なる転落にもブレーキがかかる希望が出て来るかも知れません。廃案が実現した暁には、福島党首の行動に深甚の感謝の言葉を捧げたい気持ちです。

民主党も、来る参院選では理念や方向性は生かしつつ、公約を少しでも実現可能なものに書き改めて、有権者に投げかける政党に戻って欲しいものです。

「広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ」と言う五箇条の御誓文の原典とされる「船中八策」作者である坂本竜馬がブームと聞く日本。

参院選挙では本義に逆らい票の悪魔となる「逆本票魔(サカモトヒョウマ)」的政治家を排し、高い透明性と国民に厳しい要求をすることも恐れない政治家を一人でも多く選んで欲しいものです。

ばら撒き政策につられるのも「選挙互助会」的政党が跋扈するのも、結局は国民の意識の低さにあるのではないでしょうか?

参院選の結果によっては,そのきっかけを作った福島党首の署名拒否は永く顕彰されるべき大英断となるかも知れません。

メキシコにて     北村隆司

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