大きな政府か小さな政府、どちらを選ぶ?

2012年02月27日 07:03

今年はミルトン・フリードマン生誕100周年と言う事なので、今後、彼に就いて多くの新刊書が出版され一大ブームが到来すると思う。

丁度良い機会なので、日本は大きな政府か小さな政府、どちらを選択するのか国民的議論を行うべきと思う


大きな政府=高福祉・高負担これに伴う非効率な官僚組織
小さな政府=低福祉・低負担、必要最小限度の行政組織

と言う認識であろう。

日本の問題は、実質既に大きな政府で高福祉を実現しており、国民は高負担(増税)を受け入れるべきなのであるが、これを忌避し、国債の発行という形で次世代に借金を付け回ししている事にある。

野田内閣が主張する「消費税増税」は、大きな政府を容認し、政府の膨張する経費を増税で賄おうと言うものである。

一方、昨日の記事、大阪市営バス運転手給与4割削減の衝撃で、経費削減を断行する橋下大阪市長とそのインパクトを説明した。

野田首相は就任以来増税一本槍であるが、橋下氏の人気を見る限り、国民は大きな政府やこれに伴う、高福祉・高負担を必ずしも支持しておらず、民意に背いているのではと危惧する。

就いては、増税以前にこの点に就いて民意を問うべきと考えるのである。

そして、こうなってしまった顛末に就いても、率直に国民に説明すべきである。

政治家は「票」欲しさにバラマキに走り、一方官僚はバラマキに寄生して「予算」の獲得に狂奔した。それだけの話である。早い話、組織、機能としてのブレーキ役の不在が今日の日本の惨状を招いた。

今一つ念頭に置かねばならないのは、日本は今後中国や中国に雁行する新興産業国に出資し、こういった国での成功の果実を配当金という形で日本に送金する事で、何とか食って行く国になるであろうと言う冷徹な事実である。

露骨に言ってしまえば、政府や官僚組織は海外での利益の創造になんら関与しないし、出来ない。

プロフィットセンターからコストセンターに転換する日本で説明した通り、日本が生き残るには、社会システムの抜本的改修が必要と思うのである。

日本が、富を生み出す国(プロフィットセンター)から、海外からの送金に頼る国(コストセンター)に転換した事を認識し、コストを「必要悪」と捕え、負担可能なぎりぎりのリスクの範囲でコスト削減に取り組む事と思う。元気の良い製造業はこぞって新興産業国に進出し、サプライチェーンの展開を加速する。有能な現役世代は日本に留まる事は無く、企業の先兵となって海外の現場で活躍する。当然の事ながら、法人税、所得税、住民税は所得の源泉場所で申告納税するので日本の税務当局の関与は皆無である。規制も現地政府、地方行政に依るものであり、日本の行政は関与しない。

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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