狡猾さが鼻につく自民党

2012年08月08日 09:20

今朝の朝日新聞が伝える所では、首相、党首会談を打診 自民、不信任案提出判断先送りとの事である。

野田首相は、局面打開のため谷垣氏との会談で解散をめぐる考え方を説明したい考え。首相周辺は7日、「解散に言及せざるを得ない」と語った。藤村修官房長官ら首相側は、すでに自民党に解散をめぐる考え方の具体的な文言を提示するなど調整に着手。双方が折り合えば、消費増税法案は早ければ10日にも参院で可決し、成立する見通しだ。


自民党が料理の仕上げに取りかかっている。昨日のアゴラ記事、視界不良となった消費増税 で説明した通り、小沢議員の排除に依って、民主党の牙を折、爪を切る事に成功した自民党に取って拙速に民主党を解散に追い込む事は得策ではない。

消費増税と言う汚れ役、憎まれ役を、野田首相に押し付け、政権与党としての美味しい所のみを食べる積りなのである。

本来、国債の発行残高をここまで膨らませた責任は自民党にある。そして、小泉元首相の当時の人気であれば、野田現首相の如く苦労する事無く法案を通せた筈である。

自民党は、自分達が本来やるべき仕事を民主党に「丸投げ」しただけでも許容し難いのに、消費増税を人質に、政局を自分達に取って有利に展開しようとしている。第一に破廉恥であるし、党としての品性が下劣である。

自民党が本来成すべきは、自己の怠慢を深く反省し、その上で野田首相に感謝し、法案成立の為に出来る限りの協力をする事ではないのか?

朝日新聞記事を読む限り、法案を通す見返りに、野田首相は解散に就いてある程度具体的なコミットをする様である。当然の事ながら、民主党バブルの追い風を受けて当選した多くの議員が落選する事になる。

前途に光明を見いだせず、引退する議員も多数出て来るであろう。民主党を離党する事で、死中に活を模索する議員もいるに違いない。民主党は一気に液状化し、馬糞の川流れの如き惨状を呈するのであろう。

私は、野田首相が一国の総理として消費増税に舵を切った事は高く評価している。しかしながら、民主党の党首として、同志をここ迄の窮状に追い込む事に就いては些か複雑な気持ちである。

民主党よりも日本の将来を選択したのだと思いたい。

さぞかし苦渋の選択であったと忖度する。繰り返しとなって恐縮であるが、消費増税止む無しの戦犯たる自民党は、野田首相や民主党に対し、こういう追い詰め方をしては駄目なのである。今回の一件で、国民は自民党を見限るに違いない。

永らく、二大政党政治を主張していた小沢議員はこう言った状況を観て、さっさとハーメルンの笛吹き男に変身してしまった。成程、生き残りの可能性を考えれば現実的な選択であった様である。

民主党に取って替わる政党の出現が本当に待たれている。

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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