まだまだイノベーションの余地がある携帯ガジェット --- 近藤 弘之

2013年12月08日 06:30

ウォークマンはラジカセを携帯可能にして、音楽を外に持ち出して楽しめるようにした画期的商品であり、日本が生み出したイノベーションだった。ウォークマンは単にラジカセを携帯可能にしただけでなく、「ファッション」アクセサリとして成立する要素を持っていた。つまり、それをつけて出歩くことが「カッコよかった」のである。


携帯機器は時計がそうであるように、単にその機能を提供するだけでなく(Step1)、ファッションのアクセサリになり(Step2)、そこからライフスタイルを演出する道具(Step3)になり、さらに芸術品(Step4)へ進化できる。

私が見るに現在の携帯機器はStep2の入口あたりで止まっているように見える。スマホは電話機に必然性の無い機能をゴチャゴチャ追加した合理性を欠く商品であり、現行の延長で焼直しを繰返すことはできても新たな種の発生や発展は考えにくい。

携帯電話を進化させるには「電話」と「その他全部」を一度切り離してStep1に戻る必要がある。その上で電話機を「作り直す」ことが次の進化、イノベーションのきっかけになるだろう。

電話機を作り直す際、参考にすべきは既にStep3まで進化した品々である。たとえばジッポのライターは、小気味良い音と操作感で感性を刺激し、取り出して使う姿をカッコよく演出できる道具である。携帯機器にふさわしい堅牢性も備え、キズや塗料の剥がれが味わいになる。そんな商品だ。

ケータイも同じように、モーション、質感、デザイン、音などで使う人の感性を刺激すると同時に、外から見れば男性はそれを使う姿がカッコよく、女性はオシャレで美しくみえるような商品が作れないか。

携帯機器は落としたりぶつけたりするのが当たり前だから、堅牢性は必要な特性である。耐水性も必要だ。カバーを付けて大事に扱わないと壊れそうなスマホは、このような基本特性を満たしていない不完全な携帯機器である。

近藤 弘之
フリーライター

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