Podcastをやめました 我がネットコンテンツ敗北宣言第2章

2014年07月05日 09:03

7月末でPodcastをやめることにした。約1年前に有料メルマガをやめたのに続く、ネットコンテンツ敗北宣言ということになる。既に番組の中で終了宣言をした。リスナーの皆様には申し訳ない。ただ、私はこれは前向きな撤退だと思っている。そして、ネットコンテンツのコツがまたひとつ分かった。


私の番組、「陽平天国の乱」は、運営がラジオデイズ、スポンサーがオリンパスイメージングで昨年8月から始まった。幼い頃からラジオが大好きで、今もたまにラジオに呼ばれるのが楽しみでしょうがない私にとって、この番組を持つことができたことは、実に嬉しいことだった。

幼い頃に聴いていた、深夜ラジオのノリを大切にし、日々是放送事故をモットーに、キワドイのりを大切に収録していた。ビールを飲みながら収録することも多く、ひたすら居酒屋トークを届け続ける回などもあった。

いや、こう言うと、「コンテンツが雑だからだろ」という話になりそうだが、毎回、定番のコーナーを設けていたし、悪ノリしつつも、盛り上がるように、またネタがかぶらないように、台本を書き、コンテンツの管理表をつくり、少しでも面白くなるように、努力していた。

特にクリスマス前に行った恋愛に関する特集、第18回の「最強鬼畜恋愛塾」はネ申回として、絶賛された。中でも「AV見過ぎ男の見分け方」については、「よくぞ言ってくれた!」「私もAVの真似をする男に困っていた!」と女性たちからのメールが殺到したほどだった。

おかげ様で、iTunesのPodcastランキングでは、ジャンル別で毎週のようにトップをとるなど、それなりに実績も出来てきた。地方や海外に住んでいる友人から「聴いているぞ」と言われたり、お会いしたことのないリスナーからメールが届くと、手応えを感じたりもした。

今回の撤退は、運営会社やスポンサーから通達されたわけでもない。クレームが殺到したわけでもない。他ならぬ、私が決めた。

なぜやめるのか?

一言で言うと、やれることをやり尽くしたからだ。目標が見えなくなってしまったからだ。番組は軌道にのったが、これ以上のブレークスルーもなかった。このフォーマットでコンテンツを1人で作り続ける限界を感じてしまったからである。コンテンツを作り続ける気力と体力の限界を感じてしまったのだ。

Podcastに限らず、ここ数年、仕事をし過ぎで一つ一つのものが、あたかも失敗して薄くなったカルピスのように、美味しくなくなっていることは自分でも感じており。せめてカルピスウォーター並みに、戻さなくてはと思ったのだった。

おまたせしている書籍の執筆も多数あるし、大学院博士後期課程進学など次のステージに向けた準備もしなくてはならない。そのため、いくつかの連載についても、降りることを申し入れた。

いま、札幌にいるのだが、昨晩はお世話になっている方に「ネットのコンテンツは消耗する」「実は旧来のメディアにシフトしたいのでは?」と言われた。まったくその通りだ。今後は紙媒体を中心とした旧来型の媒体、リアルな場のイベント活動にシフトする。

東京で消耗しているつもりはないし、私が例えば高知みたいな田舎に住んだらおかしくなりそうなのだが(札幌や名古屋では平気だったが 都会だからな)、ネットではしっかり消耗している。いや、記事について叩かれることは平気な方なのだけど、そもそも叩かれるほどのコンテンツを作ることができていない、コンテンツを作ることに疲れてしまう、という。

ネットも良いのだけど、認められるためには、良い本を書く、紙媒体で記事を書く、テレビやラジオに出るということが大事だと思ったのだ。いま書いている本を傑作に仕上げることに注力する。そして、ラジオ・パーソナリティーになる日を夢見て、その日を目指して精進しよう。

思うに、安定して一定以上の質のコンテンツを作り続けることのできる気力と体力、あるいは体制づくり、これこそがネットでのコンテンツの勝ちパターンだ。あとは、濃さ、熱さを維持し続けることができるかどうか、という。

我が敗北宣言として、そして教訓として共有することにしよう。

7月末まで番組は続く。アーカイブはこちらからダウンロードできる。特に初期~18回くらいまでは熱があって面白いと思う。

リスナーの皆さん、スポンサー、番組スタッフに感謝。

私の番組は、死んだ。明日からまた生きるぞ。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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