朝日新聞がやっと認めた慰安婦デマ

2014年08月05日 08:59

朝日新聞の「慰安婦の強制連行」という報道は事実無根だ。私はそれを10年近く言ってきたが、朝日はようやくきょうの紙面で認めた。有料記事なので、一部を引用しておこう。

男性は吉田清治氏。著書などでは日雇い労働者らを統制する組織である山口県労務報国会下関支部で動員部長をしていたと語っていた。

朝日新聞は吉田氏について確認できただけで16回、記事にした。初掲載は82年9月2日の大阪本社版朝刊社会面。大阪市内での講演内容として「済州島で200人の若い朝鮮人女性を『狩り出した』」と報じた。執筆した大阪社会部の記者(66)は「講演での話の内容は具体的かつ詳細で全く疑わなかった」と話す。

97年3月31日の特集記事のための取材の際、吉田氏は東京社会部記者(57)との面会を拒否。虚偽ではないかという報道があることを電話で問うと「体験をそのまま書いた」と答えた。済州島でも取材し裏付けは得られなかったが、吉田氏の証言が虚偽だという確証がなかったため、「真偽は確認できない」と表記した。その後、朝日新聞は吉田氏を取り上げていない。

今年4~5月、済州島内で70代後半~90代の計約40人に話を聞いたが、強制連行したという吉田氏の記述を裏付ける証言は得られなかった。

吉田氏は著書で、43年5月に西部軍の動員命令で済州島に行き、その命令書の中身を記したものが妻(故人)の日記に残っていると書いていた。しかし、今回、吉田氏の長男(64)に取材したところ、妻は日記をつけていなかったことがわかった。吉田氏は00年7月に死去したという。

■読者のみなさまへ

吉田氏が済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します。当時、虚偽の証言を見抜けませんでした。済州島を再取材しましたが、証言を裏付ける話は得られませんでした。研究者への取材でも証言の核心部分についての矛盾がいくつも明らかになりました。

吉田清治の話は、私も1991年に韓国で取材したとき知っていた。「強制連行」は日本軍の隠してきた秘密だと思われていたので、その裏を取ろうとしたのだ。しかしそういう証言は一人もなかった。その中で朝日新聞は、吉田証言を何度も紙面に出した。彼の話には明らかな矛盾があったのに、その裏を取るという基本を怠ったのだ。

1面ではいろいろ言い訳しているが、このデマが朝日新聞の出発点であり、1991年から92年にかけての慰安婦報道も「強制連行があった」という先入観にもとづいてその証拠をさがしたものだ。そこで出てきたのは、軍が慰安所を管理していたが、強制連行した事実はないということだ。きょうの記事ではその誤報は認めていないが、連載らしいから今後、出てくるのだろう。

1982年に最初に誤報を出してから、実に32年ぶりの訂正記事だ。その決断は立派だが、遅すぎた。見苦しい言い訳はやめ、なぜそういう誤りがおかされ、訂正しないまま30年以上もたったのか検証し、この誤報が日韓関係にいかに大きな悪影響を与えたかを反省してほしい。事実関係についてはNY タイムズのための「慰安婦問題」入門にまとめたので繰り返さない。

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池田 信夫
アゴラ研究所所長 青山学院大学非常勤講師 学術博士(慶應義塾大学)

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