古生代の人気者「ハルキゲニア」に顔ができた

2015年06月25日 18:42

地球に生命が誕生してどれくらいかは諸説あるが、生物の多様性が爆発的に広がったのは約5億4200万年前から5億3000万年前に起きた「カンブリア爆発(Cambrian Explosion)」と呼ばれる時代だ。米国の古生物学者スティーヴン・ジェイ・グールド(Stephen Jay Gould)氏が、カンブリア爆発が起きた時期に堆積した地層である「バージェス頁岩(けつがん、Burgess Shale)」を調べ、化石になって岩に閉じ込められた当時の生物群を研究した結果を著書『ワンダフル・ライフ』で紹介し、一般にも広く知識が知れ渡った。

この時代の生物は、まさにマカ不思議な連中ばかりだ。北米大陸のロッキー山脈のカンブリア紀の地層からは「バージェス動物群」と呼ばれる「奇妙」な動物たちの化石が発掘される。バージェス動物群は、その後の昆虫やエビカニなどの節足動物、また現在の脊椎動物の祖先だ。頭部に5つの目がついてゾウの鼻のような口吻が伸びたオパビニア(Opabinia)や後のイカやタコの祖先ではないかと考えられているネクトカリス(Nectocaris pteryx)、さらに今年の3月に北アフリカで約2mという巨大な化石が発掘された肉食生物アノマロカリス(Anomalocaris canadensis)など、魅力的な顔ぶればかりだ。

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まるで笑っているように見えるハルキゲニアの再現イラスト。Credit: Danielle Dufault

表題の記事では、体の上下に棘状の突起が十数本も並んでいるハルキゲニア(Hallucigenia)の「頭部」が発見された、と書いている。科学雑誌『nature』に論文が掲載されているが、英国ケンブリッジ大学の研究者が調べ直してみると、単なる石に混じったゴミだと思っていた部分が、目を含む頭部だということがわかったらしい。ハルキゲニアは、現在の節足動物と類縁の原始的な動物であるカギムシの祖先と考えられているが、最近までどちらが上でどちらが下か化石からはわかっていなかった謎めいた生物だ。

Hallucigenia: The worm with the missing head

livescience
500-Million-Year-Old ‘Smiling’ Worm Rears Its Head


Unexpected Positive Buoyancy in Deep Sea Sharks, Hexanchus griseus, and a Echinorhinus cookei
PLOS ONE
新しい発見によって従来の考え方がくつがえされるのはありがちなことだが、この論文では新たにわかったサメの生態について書かれている。サメは海中で沈むだろうか浮かぶだろうか。これまで、サメの比重はほぼ海水と同じなので浮かぶことはない、と考えられてきた。しかし、サメにカメラとフラッシュライト、加速度センサーをとりつけて調べたハワイ大学と東京大学の共同研究により、サメの遊泳は深いほうへ加速度をつけていた、つまり浮力に逆らって潜るような筋肉の使い方をしていることがわかったらしい。彼らのライフサイクルは、水面近くでエサを捕食し、夜になると深い場所へ移動する。今回の研究により、この行動は水温と食物の消化が関係しているのでは、と考えれるようになったそうだ。

Michigan autoworkers fare worse when it comes to the heart
EurekAlert!
いわゆる「職業病」というものがある。灰燼を吸い込むような環境の職場で仕事をしている人、たとえば炭坑夫などに塵肺が多く発症する、ということだが、米国ミシガン州立大学の研究者らが調査したところ、同国の自動車産業の従業員には糖尿病が多かったらしい。米国平均は7.5%だが、調査対象は15.3%だった。なぜこの職業に糖尿病が多いのか、直接的な理由はわかっていないが、肥満度と喫煙率が高いようだ。

ドローンで蚊を採取? 医療ドローンの最新利用方法
GIZMODO ジャパン
マイクロソフト社は創業者ビル・ゲイツ氏の肝いりもあるのか、社会貢献的な活動も積極的にやっているようだ。この記事では、同社の「Project Premonition」という医療支援の取り組みを紹介しているが、その一環としてドローンを使って伝染病を媒介する昆虫類を捕獲しようとしているらしい。人間が踏み込めない密林奥地などへ飛ばし、病原体が広がる前兆を予測するようなことを考えているそうだ。

Pentagon to Send Tanks, Vehicles and Howitzers Back to Europe
DoD BUZZ
ウクライナ情勢を鑑み、米国ペンタゴンがM1A2エイブラハム戦車やM2/M3ブラッドリー兵員輸送車、M109バラディン自走榴弾砲を数百両、ヨーロッパへ送った、という記事だ。ロシアへの圧力にするためだが、航空機のみならず陸上兵器も増強する。ロシア陸軍は世界最強とされているが、これがウクライナ情勢を緩和させるのか緊張させるのか、予断を許さない状況だ。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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