赤ちゃん縁組の場所に立ち会った時のこと --- 駒崎 弘樹

babyengumi
こんばんは。開始から3日目で1000万円を超える多くの支援や温かい応援を頂いて、もう嬉しいやらびっくりやら、でもあと1500万もあるのか、どうしよう・・・!な状況の駒崎です。本当に多くの皆さんに感謝です。

クラウドファンディングの進捗報告と、先日赤ちゃん縁組に立ち会った時のことをお伝え致しますね。

先月中旬、2009年から妊娠相談や養子縁組などの活動に取り組んでおり、今回の「赤ちゃん縁組」の事業化でもアドバイザーをしてくださっている団体「アクロスジャパン」を通じた赤ちゃん縁組の瞬間に立ち会わせていただきました。

生みの親は、切羽詰まって、暗い表情。一方で、赤ちゃんを受け入れるアメリカ人のご夫婦も、過去に一度、養子縁組が成立する直前に生みの親の翻意で破談になってしまうという辛い経験をお持ちで、今回赤ちゃんを迎えることに不安と希望の交じり合う、複雑な気持ちを抱いていました。

そんな生みの親とこれから「母」になる育ての母親の二人の女性なんですが、出会った瞬間、お互い泣きながら抱擁を交わしたんですね。これから赤ちゃんを手渡し、手渡されという特殊な行為をする二人が、静かに、泣きながら抱き合うさま。

その光景を見て、僕も思わずもらい泣きしてしまいました。そして、しばらくたち、生みの親から育ての親に子どもが手渡され、託されたその時。子どもを腕に抱いたご夫婦は、本当に幸せそうな表情で赤ちゃんを慈しみます。

「ああ、この人達だったら、本当にこの赤ちゃんも幸せになるだろうな」そう確信しました。
 
こんな素晴らしい瞬間がもっと生まれて欲しい。産まれたばかりの一人の赤ちゃんの命を救い、一人の人の人生の再出発を手助けし、そして一組の「新しい家族」を生み出す、そんな事業を育てていきたい。そのためには、引き続きみなさんの温かいお力が必要です。
 
ぜひ、引き続きみなさんの温かいご支援と、周囲の方々へのシェアをお願いいたします。
https://readyfor.jp/projects/akachan-engumi/
一緒に赤ちゃんの虐待死のない社会を、私たち自身の手で創りあげていきましょう。

※写真はこの日委託された赤ちゃんと。久しぶりに壊れそうなくらい柔らかい新生児を抱いて、僕たちも良い事業を創っていきたいと、改めて決意しました。


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編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2015年12月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。