アゴラ経済塾 池田信夫「日本的意思決定のバイアス」

池田 信夫

ゴジラ

蓮舫疑惑に民進党がゆれています。彼女の説明が二転三転するばかりでなく、岡田代表は状況を把握できず「民族差別だ」とトンチンカンな反論をしています。党内でも危機感をもっている人はいますが、彼らの声が執行部に届かずバラバラに動いている。東日本大震災のときと同じ危機管理能力の欠如を露呈しています。

話題の映画「シン・ゴジラ」でも、危機に直面して会議ばかりやって何も決まらない霞ヶ関の日本的意思決定が描かれています。自衛隊の出動をめぐる議論が迷走した末、「超法規的措置」で防衛出動が決まる場面は、民主党政権の超法規的な原発停止を思い起こさせます。

個々の労働者はまじめで長時間労働をしているのに、リーダーが決めないため部分最適になる――こうしたバイアスが日本の労働生産性が低い一つの原因です。今まで意思決定の問題は経営学でアドホックに扱うだけでしたが、最近はゲーム理論や行動経済学などによって、ある程度システマティックに分析できるようになりました。

10月からのアゴラ経済塾では、最新の意思決定理論を使って日本的組織のバイアスを分析し、それを是正する方法を考えます。セミナーは私が問題提起し、みなさんとの(インターネットも含めた)ディスカッションで進めます。インターネット(Ustream)でも受講も質問もでき、後からアーカイブで見ることもできます。

継続受講者には、料金を割り引きます。テキストに池田信夫ブログマガジンも使うので、受講生のみなさんには無料でお送りします。

講師:池田信夫(アゴラ研究所 所長)

取り上げるテーマ(例)

  • なぜ日本の生産性は低いのか
  • 安倍首相と近衛文麿
  • 実は法律で決まらない霞ヶ関
  • 日本軍という「失敗のデパート」
  • 東芝のカリスマとその転落
  • 危機管理に弱い「平和ボケ」
  • 日本的経営の栄光と挫折
  • 「空気」の共有による部分最適化

など

テキスト
ギルボア『意思決定理論入門』
猪瀬直樹他『日本と日本軍の失敗のメカニズム』
小笠原啓『東芝 粉飾の原点』
など(随時指定します)

開催日:2016年10月7日から毎週金曜日(全12回)
10月7日・14日・21日・28日
11月4日・11日・18日・25日
12月2日・9日・16日・22日

時間:19:00~21:00(手づくりの軽食つき)
場所Katanaオフィス渋谷(東京都渋谷区渋谷3-5-4 渋谷3丁目スクエアビル2階)会議室(渋谷駅 南口10分)
定員:25名(先着順で締め切ります)。インターネットによる視聴は無制限。

受講料
3ヶ月12回分(消費税込み・PayPalも利用できます):6万円(消費税込み)
7~9月のアゴラ政治塾から継続して受講する方:5万5000円
女性・学生・インターネット:3万円(1回は会場で受講できます)
お申し込み方法専用フォームに必要事項をご記入いただき、フォーム記載の弊社口座へのご入金をもって手続き完了です。

主催:株式会社アゴラ研究所