歯科医が警鐘!成人の8割が死を招く感染症にかかっている事実

2016年12月01日 06:00
new_12313798_1008882019201779_2326766018656643736_n

講演前の森永宏喜氏。

いま、この記事を読もうとしたあなたは、タイトルが過剰で脚色していると思ってはいないだろうか。これは事実である。その実体を知りたい方は記事を読み進めてもらいたい。

世界に先駆けて超高齢化社会が現実のものになっている日本。誰もが長い人生を「自分らしく生きたい」と願っている。ところが現実はそう簡単ではない。食が豊かになりすぎたことで、罹患リスクは高まり「悩める晩年」が社会全体を巻き込んでいるからである。

今回は、歯科医師であり、米国抗加齢医学会認定医として「米国発、最先端の抗加齢医学を誰よりもやさしく語れる歯科医師」として活動をしている、森永宏喜(以下、森永氏)に「食品と健康」について話を伺った。

■なんと成人の約8割は歯周病である

――あなたの歯は健康だろうか。しっかりと噛んで食事をおいしく食べているだろうか。「毎日歯を磨いているし普通に食べられるから問題はないと思うけれど」というあなた。それは自分は健康と信じたい、あるいは、問題があるのに気づいていないだけかも知れない。

「不具合はないから大丈夫という油断は、実は要注意です。歯の病気、とりわけ歯周病は“もの言わぬ病”といわれます。初期の段階では、自分でもわかりにくく、自覚症状もほとんどありません。そして、自覚症状が出てきたときには、病気はかなり進行していて、治療が非常に難しくなっていることが多いのです。」(森永氏)

――厚労省患者調査(平成26年)によれば、1日に全国の歯科に通院する患者数は、う触(虫歯)が27万6800人、歯肉炎・歯周病が42万8200人で過去最高を記録した。ちなみに、糖尿病の外来患者数は14万4700人、高血圧症が56万6800人である。自覚症状がなく、病気に気づかないで治療をしていない層は数え切れないだろう。

「歯周病は歯肉と歯の根の部分(歯根)の問にある歯周ポケットから細菌が侵入し、歯を支えている骨を溶かしてしまい、最終的に歯が抜けてしまう「歯肉と骨の感染症」です。歯周病は、今や成人の8割がかかっているとされる国民病なのです。にもかかわらず、病気と思っていない人が少なくありません。」(森永氏)

「診断されたとしても、歯のことだから大したことはないなどとタカをくくってしまっているのではないでしょうか。これは、大きな落とし穴といえます。」(同)

――早い人では、10代から歯肉炎・歯周病の初期症状が始まり、40代、50代で患者数が最も多くなる。これを放っておいて、やがて歯が減り噛みにくくなっても、年をとったのだから歯が少なくなるのは当たり前と事の重大さに気がつかない。

■あなたは歯周病の恐ろしさを知らない

――気づかないうちに、あなたを蝕んでいる歯周病・そのとき口の中では、一体何か起こっているのだろうか。

「ふだんの歯磨きで落としきれなかった汚れや食ベカスは、歯の表面や歯間、歯と歯ぐきとの間などに付着して歯垢が作られます。歯垢は、私たちが食べたものなどを栄養にして繁殖した細菌の塊で、単なる食ベカスのことではありません。1gの歯垢には、なんと1億個もの細菌がいるといわれます。」(森永氏)

「これが、歯と歯ぐきの問のミソである歯周ポケットの中にも付着します。歯周ポケットに入り込んだ歯垢は、歯を磨いてもブラシが届きにくく、菌はさらに増殖していきます。進行してポケットが3~4ミリ以上になると歯ブラシの先でさえ届かず、歯垢を除去するのが困難になります。」(同)

――歯が減り食べ物が噛みにくければ、栄養の摂取に問題が出てきて、全身の健康に彫響してくることはいうまでもない。さらに怖いことには、口内の不健康は万病のモトになる。

「口腔の機能が生活習慣、食習慣と相まって全身の健康維持に関わっているという研究成果が明らかになりました。しかも、異常が表に表れる前の『未病』状態で歯科が関与すれば、病気の発症を未然に防げる見込みが大きくなってきたのです。医療・福祉政策もこの方向性に大きく舵を切りつつあるので、歯科がゲートキーパーという潮流は加速していくのではないかと思います。」(森永氏)

「最近は特に、歯周病がいろいろな生活習慣病の原因となっていることがわかってきました。油断して、将来を後悔することにならないためにも、口の中のこと、もっと気にしてみませんか。」(同)

「歯と口の健康」がいかに大切か、改めて認識する必要性がありそうだ。

参考書籍
全ての病気は「口の中」から! 』(さくら舎)

尾藤克之
コラムニスト

61ccbaf00b2ad7543d6ee06cd642b5bb

アゴラ出版道場、第1期の講座が11月12日(土)に修了しました。12月からは毎月1度のペースで入門セミナーを開催します(次回は12月6日開催予定。締め切り迫る!)。

なお、次回の出版道場は、来春予定しています。

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

関連記事

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑