ちょっとした不注意から大きな火事になってしまった、ということで改めて火災の恐ろしさを私たちに教えたのが糸魚川駅前商店街の大火災である。
延々30時間にわたって燃え続け、144棟もの建物が消失したというのだから大変な火災である。
被災された皆さんに心からお見舞い申し上げたい。
被害額は何十億円にもなるという。
火災で大事な住まいや家財道具、大事な思いで等を失われた被災者の皆さんの悲哀を思うと、こちらまで胸が痛んでくる。
本当に大変なことだ。
しかし、この大火災には一つだけ救いがある。
地域の皆さんが火災の発生を知って早くに避難され、一人の犠牲者も出さなかったことである。
高齢の方やご病気を抱えておられる方もおられたと思うが、一人残さず皆さん退避されている。
地域ぐるみでの防災対策、日頃の退避訓練がどうやら功を奏したということのようである。
それぞれの地域で組が設けられ、その組組織がしっかり機能したから何とか皆さん逃げおおせたということのようである。
建物は失ったが、地域社会はしっかり残った、ということだろう。
折からの強風やフェーン現象で地域の消防力ではとても対処できないほどの大火になってしまったが、地域の絆はしっかり残った。
一番大事な地域住民の生命をしっかり守り抜くことが出来たということである。
糸魚川の大火災について全国から義捐金が寄せられていると聞く。
糸魚川、ガンバレ。
そういう声が私の周りでも上がっている。
この、「地域の絆」を大事にされることである。
いずれ全国から糸魚川に人が来るはずである。
あの大火災からどうやって地域住民の生命を守り抜くことが出来たか。
皆さん、そういうことを知りたいはずである。
そういうことを学びたいはずである。
新潟県は、そういう観点から糸魚川に対しての特別の救済措置を講じていただきたい。
勿論、国の防災行政を預かる総務省消防庁も。
いや、それこそ安倍内閣としては、国を挙げて糸魚川大火災から学んだ方がいいだろう。
糸魚川ガンバレ。
私からもそう申し上げておく。