福山雅治とタラちゃんに見る好感度アップの秘密

2017年05月19日 06:00

写真中央が宮川氏。主催のワークショップにて撮影。

「声の通りが悪い」「滑舌がよくない」「自分の声が嫌い」など、自分の声に悩んでいる人は少なくない。私たちは、生まれてきてから育った環境で発声や話し方を身につけてきているが、プロに学んだことがない。では「プロの声」とはどのようなものだろうか。

どんな人でも好感度アップ! の声の魔法』(青春出版社)の著者である、宮川晴代(以下、宮川氏)は、アナウンサー、司会など、声のプロとして仕事をしている。いまではプロ・アマを問わずヴォイスアップコーチとしての評価も高い。今回は、いくつかのケースを交えながら好感度を与える話し方について聞いた。

■福山雅治さんの声に隠された秘密

――人は自分の声には無頓着になりがちだが、他人の声に対しては無意識に、「いい声」「悪い声」を感じ取っているものだ。誰かと話していたり、テレビで有名人を見て、「いい声だなあ」「あの人のように歌えたらなあ」と感じたことがあると思う。

「これまで、どのような有名人を見て、『声のいい人』と思いましたか。私のセミナーでは、福山雅治さんの名前が多くあがります。甘い低音の響く声は同性からも異性からも人気。男性らしさを感じさせるとともに、清潔感があり、聞いていて心地よさを感じます。あなたも、『確かにいい声をしている』と、納得したのではないでしょうか。」(宮川氏)

「では、あなたはどのようなことを基準にして、『声のいい人』を選びましたか。福山雅治さんの名前を聞いて、『確かにいい声をしている』と思ったとしたら、その理由はどこにあるのでしょうか。またメリットは何だと思いますか?」(同)

――「声のいい人」はメリットが多い。ビジネスの場面であれば、「よく通る声」は有利だといわれる。プレゼンなどであれば、同じことを言っても、声が通ったほうが反応が違う。ボソボソとしたしゃべり方では、相手に言いたいことが伝わない。

「さらに、『明瞭で清潔感のある声』も望まれます。特にセールスや店頭での接客が多いと、有利に働くことも多いでしょう。言っていることがわかりやすく、しかも清潔感がある。こうした声の持ち主とは、会話が長く続いても、あまりストレスを感じません。特に感性の高い女性は、清潔感の有無で相手の印象を判断しています。」(宮川氏)

「自信のあるかどうかも印象を大きく左右します。自分に自信がないと、声が小さくなったり、下を向いて話したり、表情まで暗くなるものです。こうなると言いたいことが伝わりません。逆に、自分の声に自信があると、何事にも積極的になれるものです。」(同)

――さらに、宮川氏は次のように続ける。

「福山雅治さんは、ミュージシャンであり俳優です。『よく通り自信がある明瞭な声』をもちあわせています。さらに、福山雅治さんのルックスなどが相俟ってさらなる好印象に引き上げているのでしょう。」(宮川氏)

■タラちゃんの声が元気な理由

――人気アニメ『サザエさん』のタラちゃん。いつも変わらぬ可愛らしい声だが、演じている貴家堂子さんは、今年で76歳になる。声優として、「声にいい生活」を心がけているから、何十年も同じ声を維持できるのだと、宮川氏は語る。

「セミナーの参加者に、『なぜ参加しようと思いましたか』とたずねたところ、次のように答えた男性がいます。『だんだん声が出なくなってきて、このままじゃヤバイと思って』。聞けば、パソコンの前に座りっぱなしのお仕事です。職場の同僚とのコミュニケーションもメール中心で、1日に1回も声を出さないことも決して珍しくないのだとか。」(宮川氏)

「これでは、いざ声を出すべき場面になっても、うまく出るはずもありません。パソコンに向かいっぱなしの職業というのは、どうしても『声を出す機会』がかぎられます。こうした状態が何年も続くと、声が出にくくなってくるのです。」(同)

――年末年始などの長期休暇のあとに、声が出にくくなったという経験はないだろうか。理屈は同じことのようだ。

「声は、肺から出た息が『声帯』を震わせて生まれます。声帯も筋肉ですから、使わなければ硬くなり、衰えていきます。逆に、日ごろから練習を欠かさなければ、そう簡単には衰えません。たとえば、人気アニメ『サザエさん』のタラちゃん。いつも変わらぬ可愛らしい声です。きっと、声帯を健康的に使っているのでしょう。」(宮川氏)

「タラちゃんの声には、若々しく元気な声づくりのヒントが隠されているように思います。日頃の鍛錬が声にあらわれているように思いませんか。」(同)

――筋肉と同じで声帯も使わなければ衰えてしまう。正しく使うことに「いい声」の秘訣があるようだ。また、魅力的な声はビジネスを大きく深化させる可能性がある。「相手とのコミュニケーションを構築する声」「売れる営業マンの話し方」など、声の効果を活かした展開ができればアウトプットが変わるかも知れない。

なお、宮川氏の声にはストラディバリウスと同じ周波数で、脳波にα波が現れる1/fゆらぎ成分(参考資料:体感音響研究所)を含んでいることが評判になり声のプロに転身したそうだ。機会があれば、「ストラディバリウスと同じ周波数」について聞いてみたいと思う。

参考書籍
どんな人でも好感度アップ! の声の魔法』(青春出版社)

尾藤克之
コラムニスト

<アゴラ研究所からお知らせ>
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第2回アゴラ出版道場は、5月6日(土)に開講しました(隔週土曜、全4回講義)。
次回の出版道場に、1年前にトランプ勝利を予言した、渡瀬裕哉氏が登壇」。

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