副業でバイトするか、生産性・給料の高い職業に転職するか

2017年11月15日 08:00

政府が副業について、年度内に原則解禁とする方向性だそうです。政府が解禁したところで、会社が認めるかどうかはまた別問題だと思うので、一気に広まるかはわかりませんが、それでも本業+副業という働き方というのがそこらに見られるようになるのでしょう。

政府が年度内に副業解禁へ:長時間労働不安、社会保険はどうなる?

副業を国が推進するのはいいとして、一労働者として考えた場合になぜ副業をする必要があるのでしょうか?副業をする最大の理由はお金を稼ぐことかと思います。本業で稼ぐお金では足りないから、副業で少しでもいいので稼ぐことで収入を上乗せすると言う狙いがあるかと思います。収入を増やすという目的であれば、別に副業ではなくキャリアアップ・転職という手段もあるかと思います。

給料の高い職業に転職するか、副業をするか、どちらのほうが労働者にとっては良いのでしょうか。

副業でバイトするか、高付加価値の職業に転職するか

若いうちは転職で給与を上げやすい

転職するか副業をするかを選択する際、一つの参考になる資料が下記になります。平成28年度雇用動向調査の中にある、転職入職者の賃金変動状況別割合から作ったグラフになります。

転職入職者の賃金変動状況別割合グラフ

一番左が全体になってしまい、見づらくなっていますが、傾向として若い人ほど転職をして賃金が上がっています。そして年令を重ねていけば行くほど、転職後に賃金が下がる傾向にあります。おおよそ50歳前後が転職をして賃金が上がるか下がるかの分岐点といったところでしょうか。

ですので若いうちは給与の高い職に転職をすることを考える選択肢は十分考えられます。

労働時間を気にするなら転職が有利

もう一つの軸として副業をするということは確実に自分の時間を使うことになります。仮に本業で8時間働いていて、副業で3時間働くとした場合、11時間労働になります。通勤時間も含めて考えると、1日の半分以上を労働に捧げるということになるでしょう。

もちろん副業の働き方は多種多様ですし、土日だけ行うというパターンもあれば在宅で行うと言うものもあるでしょう。とはいえどういった形式であろうとも労働時間が伸びることは間違いありません。

働き方改革で残業抑制という流れになっている時代に、さらに労働時間を伸ばす副業を政府が推進するというのは矛盾しているように思えます。少しでも自分の時間を確保したい、働く時間を短くしたいという人には副業は向かないでしょう。より高い給与の仕事に転職しましょう。

貴重な労働力は生産性の高い仕事に使うべきでは?

副業を行うか転職するかは個々人の判断を尊重すべきだと思います。しかし国としてどちらの方向に労働力を利用していきたいかという考えはあるでしょう。子どもを生むかどうかは夫婦の自由ですが、国としてより子どもを産み育てやすいように整備するように。

労働力不足であり、かつ今後も労働生産年齢はどんどん減っていくことが明らかです。日本として労働者にどうなって欲しいと考えているのでしょうか。より高生産性・高付加価値を産める賃金の高い仕事に着いてほしいと思うか、それとも食べていくための収入を得るため、本業+副業を行ってほしいと思うか…

答えは明白でしょう。国としてより高付加価値を生める、生産性の高い労働者を増やすことこそ国として進むべき道であることは間違いありません。安い賃金で副業も合わせて長時間労働しなければ満足に収入を得られないような、そんな労働環境は国も望んではいないでしょう。

スムーズな転職もできるような施策を

より生産性の高い仕事につける労働者を増やすためにも、国としては転職をスムーズに行えるようにしていただきたいと思います。面倒な手続きを簡略化し、転職をスピーディーに行うことが得な状況を作っていただきたいと思います。現状は転職を遅らせる方が雇用保険を満額もらえる仕組みになっていますから、早く転職した人ほど得をするようにすべきです。

加えてもう一つがより高度な仕事に関する訓練ができる、そんな場所を増やして欲しいと思います。特に20代の人たちがより高い給与を得られる仕事につくための職業訓練を増やして欲しいと思います。職業訓練の多くがあまり現場で使えないものや生産性の高い仕事につくための訓練が少ないように思います。

日本はどんどん人が減って行きます。少ない人数で日本を支えるためにも、副業解禁よりも、より高度な仕事・高付加価値で高生産性で給与の高い仕事につく人を国は増やすべきではないでしょうか。

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松本 孝行
セカンドチャンス 代表

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