捏造メディアとの最終戦争が開幕する:新しい政治を創ろう

足立 康史

Wikipediaより:編集部

国政が混沌としている。1993年に崩壊したはずの自民党一党独裁=「55年体制」、それから四半世紀にわたって“反自民”政権樹立を目指してきた民主党と民進党=「96年体制」、その民進党が露と消えた2017年は、今後の日本政治にとって、その進路を定めていく大きな転機となっていくだろう。

私は、2012年の初当選以来、反対のための反対、レッテル貼りと印象操作に終始する民主党と民進党を「55年体制の亡霊」と揶揄し、止めを刺すべく攻撃を続けてきたが、気が付けば、第三極でともに戦ってきた同志の多くは、討ち死にするか、あるいは自民党に入党し、自民党一強体制は盤石に見える。

そうした中で日本維新の会の創設者でもある橋下徹氏は、月刊正論12月号に掲載されたインタビュー「“大博奕打ち”小池百合子の失敗」の中で、日本維新の会と希望の党との連携を求めている。自民党に対抗できる二大政党に道筋をつけたいということだろうが、所詮は民進党の残党たち。私は反対である。

希望の党が失速した最大の理由は、その実態が民進党議員の生き残りのための看板架け替えに過ぎないことがハッキリしたからだ。民進党の残党たちと連携して何が生まれるというのか。橋下氏の見識・行動は今も私が創設者と仰ぐところだが、最大の不見識は野党の国会議員がどれだけアホか知らないことだ。

2009年政権交代前の民主党議員もアホだったが、それは単なる不見識。ところが政権交代を経て(3年3か月の悪政も酷かったが)2012年に再び野党となった後の民主党そして民進党のやっていることは犯罪である。政権を経験すればレベルアップすべき政策や国会対応がますます稚拙化しているのだ。

その点、大阪維新の会は立派である。08年に知事となった橋下徹氏を支持する松井一郎現大阪府知事らが09年4月に新会派を結成、翌10年4月に地域政党「大阪維新の会」を創設し橋下氏を代表に担いだ。そして東日本大震災直後11年4月の統一地方選大阪府議選で単独過半数を獲得し今日に至るのだ。

一瞬で露と消えた小池百合子都知事率いるファーストや希望と、来春には創設9周年を迎える橋下徹府知事(当時)が創設した大阪維新の会(5周年を迎えた日本維新の会)。その違いとして、政策への真摯さや豊富な人材なども指摘されるが、メディアへの向き合い方に死活的な違いがあったと感じている。

橋下、松井、吉村改革いずれをとってもマスメディアとの戦いだったし、今もその戦いは続いている。朝日新聞は先月18日付けの社説で私の発言を批判したのに続いて翌19日付けの社説で吉村洋文大阪市長のサンフランシスコ市との姉妹都市提携解消方針を頭から批判した。自らの責任を棚にあげてである。

新しい政治を創る仕事は戦である。小池百合子や小泉進次郎、私が彼ら彼女らに期待しないのは、メディアと戦っていないからだ。メディアが作った政治家はメディアの都合で葬られる。しかし真の政治リーダーは、メディアを乗り超えなければならない。来年2018、捏造メディアとの最終戦争が開幕する。


編集部より:この記事は、衆議院議員・足立康史氏の公式ブログ 2017年12月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は足立氏のブログをご覧ください。