将来を見据えベトナムとの関係構築を:ベトナム出張報告

鈴木 馨祐

先週、青年局の4名の同僚議員(佐々木紀衆議院議員、滝波宏文参議院議員、小林鷹之衆議院議員、吉川ゆうみ参議院議員)とともにベトナムに出張し、1月18日終日ハノイでベトナムの指導部と会談しました。一泊三日という強行日程でしたが、非常に有意義な意見交換をすることができました。

5年前に自分が青年局国際部長だった時に青年局としてのベトナムとの関係構築を始め、以来、2013年、14年、16年、17年、18年と青年局全体研修や幹部訪問で関係強化を行ってきたところです。

ベトナムは今年ASEANの対日窓口の国であることに加え、昨年は天皇皇后両陛下の訪問、二回の安倍総理の訪問、ベトナムのフック首相の来日と、近年日本外交の中でも非常に重要な国になりつつあります。チャイナ+1ということで、ベトナムに進出する日本企業も急増しており、経済・外交・安全保障いずれの意味でも極めて重要な国になっています。

特に南シナ海の問題に関しては中国の攻勢に対して毅然とした態度で臨んでおり、日本やアメリカが提唱する航行の自由や開かれた海というコンセプトを共有していて、日本からも海上保安庁の巡視船を供与するなど関係を強化しています。昨年訪問した際にも、ビンズン省というホーチミン市から数十キロ離れた地方の政府の軍関係者も「尖閣」の問題を認識していたことなどから考えても、中国軍の東アジアにおける動きへの警戒感が極めて高く、東シナ海、北朝鮮についてもポイントとなる国の一つです。

近年では、アメリカとの関係も非常に強化されており、アメリカからの武器の購入がオバマ政権下で決定され、今年アメリカの航空母艦がベトナムに寄港する予定もあります。ワシントンでも日本・台湾・韓国・オーストラリア以外のアジア諸国の中で、ベトナムはインドとともに地政学的に非常に重視されている国です。

加えて対日感情が極めて良いということもありますし、今後の経済成長を考える中で、国内の改革が必要だと考えている政治勢力も強いようです。TPPについても戦略的な観点と同時に、国内の改革を進める観点からも非常に前向きな姿勢が目立っていました。

今国際政治の観点からトランプ大統領の下でのアメリカが、どの程度アジアの安定にコミットするのか、TPPからの離脱を含め懸念が強まっています。中国の軍事的経済的圧力が極めて高い中で、日本としても、きちんとアジアの安定のためにアメリカとともに積極的に関与する姿勢を丁寧に示して、アジア諸国の不安の解消を図る必要があります。

今回の出張においては、APPFのハノイ会合の初日という多忙な状況の中で、ヒエン国会副議長、クアン党中央対外委員長、フォン・ホーチミン共産青年団第一書記、トゥオン党中央宣教委員長、チン党中央組織委員長と、最高幹部である政治局員二名を含む多くの政権幹部との会談を行うことができました。

やり取りの詳細は機微なものも含まれますので、ここに書くことは控えたいと思いますが、私からは、(1)日本として中国の圧力がASEAN諸国に対して強まる中でベトナムとの関係を非常に重視していること、(2)東シナ海・南シナ海においてCOCを含め共通の価値・利益を守るべく連携を深める必要性、(3)TPPを日本が重視していること、(4)ベトナムが国交を有する北朝鮮問題への協力、(5)ベトナムのビジネス環境改善が更なる日本からの投資につながること、(6)次世代のリーダー同士の信頼関係構築の重要性、等をベトナム側に伝えたところです。

そして、ベトナム側からは、対日関係を極めて重視していることはもちろん、TPP11、南シナ海・東シナ海・北朝鮮に関して非常に積極的な反応、感触があったことはここに述べさせていただきたいと思います。

実は今回面会した中でも、先日ベトナムトップのチョン書記長の名代として習近平国家主席と会談した党外交トップのクアン党中央対外委員長、40代半ばで政治局員に抜擢され将来を嘱望されているトゥオン党中央宣教委員長はともに、我々自民党青年局のカウンターパートであるホーチミン共産青年団のトップである第一書記経験者(2代前と4代前)であり、非常に率直な意見交換を行うことができました。

10年後、20年後の日本を考えたとき、国の内外で将来を見据えた人間関係構築、信頼関係を築くことは非常に重要です。微力ではありますが次世代に責任を持つ政治家として引き続き頑張ってまいりたいと思います。


編集部より:この記事は、自由民主党青年局長、衆議院議員の鈴木馨祐氏(神奈川7区)のブログ2018年1月21日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「政治家  鈴木けいすけの国政日々雑感」をご覧ください。