石破茂にトランプの相手やG20議長は務まらない

八幡 和郎

衆議院インターネット中継より:編集部

私が現在もなお安倍首相の総裁三選を望む最大の理由は、トランプ大統領との良好な関係とG20の議長としての指導力として余人をもって代えがたいからである。

トランプ大統領は難しい人だ。とくに長い説明を嫌う。石破茂みたいな「しんきくさい」のが日本の首相になったらトランプに途中で電話を切られるのが関の山だ。

トランプ大統領が、安全保障担当のマクマスター大統領補佐官を更迭した理由として、「ワシントン・ポスト」 は、大統領がマクマスター氏を「頭が固く説明が長い」などと不満を漏らしていたということを挙げている。

石破氏の良さともいえる丁寧な説明がトランプ氏に向いているとは到底思えない。外国首相でトランプ大統領と安倍首相と並んで上手くいっているのが、マクロン仏大統領だが、彼はそのへんトランプの好みに合っているし、メルケルやメイはお気にめさないようだ。

この一点をもってしても石破茂氏は論外だと思う。
また、G20の議長としてまとめ役をできるのも、外相、財務相、経産相といった厳しい国際交渉をした経験のない石破氏などには無理だと思う。

石破氏の可能性に限らず、今年の秋の自民党総裁選挙は来年のG20の議長を選ぶ選挙であることも忘れては困る。世界平和と日本の国益擁護のために、それを安倍首相から交代させるいかなるメリットがあるのか理解できない。

もし、安倍首相以外で、そこそここの役が務まるとすれば岸田政調会長しかあるまい。彼の問題は、国内でテレビカメラの前に立った場合のアピールの不足だ。ほかの政治家についていえば、野党も自民党の首相候補も、政権を取る謀略よりも政権をとったときどうするかよほどしっかり準備しておいて欲しい。政策も大事だし、語学力も磨いておいた方が良い。とくに、海外で演説するとかいうこともたいへん大事な経験として機会を持つべきだ。