福田次官は国際基準でもセクハラなのか?

2018年04月22日 18:00

フジテレビ「グッディ」より:編集部

フランスのテレビ・ニュースで、「セクハラといわれないもっとも基本的なことは、嫌だと言われたことを繰り返さないことだ」といっていた。少なくとも欧米では、嫌なら嫌という。言わなければ承諾したと見られかねないからだ。

占領中の日本で米兵の婦女暴行事件について被害者の日本人女性が声を上げて嫌だと言わなかったから合意の上だと軍法会議でされたことが大学の刑法の抗議で取り上げられる。これは、当時の日本女性の場合、恐怖のあまり声も出せなかったのではないかと日本人からは批判された。

そういう意味では、女性記者がそういう話題は嫌だといえない立場にあったのか、嫌だと言いたいが恐怖のあまりいえなかったのかということも議論されるべきだ。

しかし、テレビ朝日が公開したやりとりでは、そんな状況ではまったくない。むしろ、福田氏に調子を合わせて、その結果、猥談がエスカレートしまった可能性を排除できないようにも見える。これは、上記のフランスでの判断基準においてはセクハラといえるのか微妙なのかもしれない。もちろん、フランスでは大丈夫でも日本ではダメだということはあっていけないわけではないが。

また、デーブさんが「サンデージャポン」でこんなことをいったらしい。

「セクハラの事件って色々なレベルがある。それこそ怖いとか逃げられなかったとか、密室だったとかいろんなことがある。今回は帰ろうと思えば帰れたし、どういう人か全部分かっていた」

「野党もMe Too、Me Tooって言ってるけど、海外では名乗って言いなさい、あるいは告発しなさいってみんな言ってるのがMe To。ところが、日本では一番言える立場のメディアの人が名前を伏せる」

「テレビ朝日がいう二次被害というのは、テレビ局がうける二次被害ですよ。取材を自由にさせてくれなくなるという意味で、彼女にとってものじゃない」

「『セカンドレイプ』とか、アホなコメンテーターが安易に使っちゃダメ。本当にそういう立場におかれている気の毒な人たちがいる」

「音声データを)出すのなら麻生さんが言っているように全部出さないとダメ。編集もいけない。アメリカでは一応相手側の言い分を聞くというのはある」

とくに、Me Tooは積極的に名乗り出ようという話であるのを塹壕にこもって攻撃するのに使うのは良くない。
また、セカンドレイプとか「辱め」というのはレイプされたりしたときの場合に使う言葉で猥談の場合に使うのは少しおかしいように思う。

もちろん、福田次官のようなことを職場で言ったらとくにアメリカでは間違いなくセクハラだ。しかし、これは、二人で酒場に行ってのことだからちょっと事情が違う。

アメリカ的な基準からすれば、隣で週刊現代のグラビアを見ていたらセクハラだ。航空会社が週刊現代と週刊ポストを機内に置くことをやめた位なのだ。

余談であるが、今回の件については、テレビ朝日は明確に男女雇用均等法第11条に違反しているのではないだろうか。

第11条 事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう 当該労働者からの相談に応じ適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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