眞子様への一時金支払いの是非も問題に

2018年04月23日 15:00

宮内庁サイトより:編集部

『誤解だらけの皇位継承の真実』(イースト新書)では、平成になってから皇室で起きた問題の総括もしているが、その結びに以下のように書いた。

眞子様騒動のとき、一般国民は婚約の前に宮内庁が身元調査をしたはずだから大丈夫と思った。皇族方から宮内庁の職員や政府に相談があって調べてくれといい、職員も眞子様がつきあっている男性がいるようだが、調べてみましょうと申し出るという当たり前の関係が成立してないことを知らない一般国民にとっては不思議な事件でしたが、このままではダメなのです。

いうまでもなく、日本国憲法の定める皇室制度のような世襲制にもとづく制度は、ロイヤル・ファミリーの人たちの思いもよらぬ行動によってしばしば危機にさらされるのは宿命である。

「君主制を安定的に維持するためには、すべて順調に推移しているときだけでなく、分別ある英明な君主ばかりでないとか、跡を継ぐべき適当な人がいないとか、困った結婚をするプリンスやプリンセスがいるといった、予想したくない困難をどう乗り切るかの知恵のほうが大事なのです。

とも同書では書いた。

ここしばらくの週刊誌報道では、警察による小室圭氏についての警備費用が民間企業に委託した場合に換算すれば月500~700万円に上るという話が多く書かれている。小室氏がタクシーにも乗るのも、ホテルに待避するとか職場の近くに住む経済力もないがゆえに生じているものである。

それとともに、小室氏の母親が、借金の返済について秋篠宮家で一時でも肩代わりしてくれないかと申し入れ、それは、結婚後に眞子様に支払われる1億6000万円の一時金から返す以外に目処はないであろうとも報じている。それに対して、宮内庁は一時金の趣旨から行って国民に説明出来ないといっているという。

そこで、眞子様との生活が成り立つような就職をするように努力を促しているが、その気はないらしい。
すでに三菱東京UFJ銀行にいちどは勤務したものの(かなりの人の証言に拠れば)なじめずに辞めて、アルバイト的な仕事をしながら経営系の大学院に通っていた小室氏にとって、無理難題に近いだろう。

それでも結婚したいというなら、

①仕事のめどがつくまで何年でも待つか

②努力だけはしたことを評価して一時金を食いつぶす生活をするか(彼のこれまでの収入不相応の贅沢な生活をする行動からすれば長くはもたないだろうが)

③国民の税金を甲斐性のない男との生活にまわすのははばかられるから辞退して清貧に甘んじるか

しかないのではないか。

制度論としては、このことで、一時金とはどういう性格のものかという議論がでてきてしかるべきである。一時金は、基本的には結婚後、品位をたもっていただくためのものである。そこに、皇族として働いてきたことの退職金的な要素も少しはあろう。遺産相続については、皇室を離れられても相続はできるので、関係ない。

そのあたりを考慮して、退職金的な部分は一時金とするが、品位を保っていただくための分は年金にするあたりを考えた方が良いと思う。

また、以前にも書いたが、婚約はいったん白紙に戻して、条件が整えば再考もありうべしというのが妥当ではないか。それなら、SPをつける必要もあるまい。

週刊誌によれば、秋篠宮殿下は2年たってどうしても結婚したいというなら、そのときは仕方ないと考えておられるともいうが、もし、皇族がいろんな意味で束縛をされたくないという選択をする権利を用意するのは、私も反対でない。ただし、そのためには、かねがね私が主張しているように旧宮家なども含め、何十人かの予備軍を形成することが不可欠だと思う。

皇族の方々には、日本の国にとってかけがいのない家系に産まれ、それがゆえに高水準な生活や教育を施されたことを自覚して欲しいが、それとともに、どうしてもそういう環境から抜け出したいという場合には自由が与えられる可能性も差し上げるというのが、合理的な判断だろうし、世界の王室ではそうしているのである。

誤解だらけの皇位継承の真実 (イースト新書)
八幡和郎
イースト・プレス
2018-04-08

#nsbp

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑