都議のブログ削除:都民ファーストの会の言論統制に抗議する

2018年05月01日 06:00

Wikipediaより:編集部

アゴラで4月30日午前11時30分に掲載した、都議会議員の鈴木邦和氏のエントリー『「やらせ質問」疑惑に対する個人的な見解』について、鈴木氏の意向により同日夕方、非公開としました。転載元の鈴木氏のブログ記事に対し、所属先の都民ファーストの会(以下、都F)から削除するように命令が出たためです。

転載ブログとはいえ、多忙の執筆者に代わり、編集部が代理投稿しており、本来は都Fによる「政治介入」は受け付けるものではありません。しかし、鈴木氏の意向を踏まえたことや、仮にアゴラで掲載し続けた場合、党内で同氏の後難が予想されることなどを総合的に判断した上で、例外的な措置として掲載を中止しました。

あらためて、都Fに抗議するとともに、掲載を取りやめさせた理由の開示ならびに、鈴木氏の記事の掲載継続を要求します。

別の所属議員の説明と異なる言論統制の実態

アゴラでは、レギュラーの執筆メンバーに鈴木氏を含む5人の都議会議員がおり、それぞれ直接投稿あるいは転載で、都政に関する思い思いの情報を発信しています。そうした状況を見た都F所属の別の議員がアゴラへの寄稿を希望し、ゲストブロガーとして記事を掲載したこともあります。

一方で昨年の都議選直後に都Fの所属議員が、メディアからの取材を受けることやブログ等での情報発信について規制を敷いていたことが明らかになりました。のちに離党した音喜多駿氏が近刊『贖罪』で明らかにしたところでは、規制を敷いておきながら対外的には「党内には自由闊達に議論ができる雰囲気がある」などと実態と異なる想定問答を用意していたとされます。

昨年、都Fのある都議が寄稿を申し出た際、編集部から情報発信規制の有無について確認した際には「誤解されている」などと一部否定する旨を返答していました。今回、このような削除に至ったことにより、あらためて、この都議の申し出に疑義が生じることになったばかりでなく、情報公開の徹底などを公約に掲げ、都議選で都民からの多数の支持を集めた都Fの政策理念の趣旨と矛盾する体質が浮き彫りになりました。

今回非公開となった鈴木氏のブログは、昨今浮上した「やらせ質問」疑惑について、都民から直接同氏に寄せられた質問を、Q&A方式にして責任をもって回答していました。「小池知事は「やらせ質問」に関与しているのか?」という問いに対して、「可能性は限りなくゼロに近いというのが私の結論です」などと、どちらかといえば小池氏を擁護しているものです。

もちろん、センシティブな問題であるだけに党本部として正式な組織見解を打ち出し、それを優先するという考え方はあるかもしれません。しかし、本件については小池氏が記者会見で否定したものの、質問の作成プロセスについて十分な説明をしきれているとは言い難い状況です。また、都Fの公式サイトでも説明文の掲載はなく(5月1日未明時点)、報道を見て疑問に感じた市民から所属議員が釈明に追われるのは当然のことで、鈴木氏が「個人の見解」と断りを入れながら、地元で説明している内容をまとめてブログに書いた点は、自らを選出した市民に対する説明責任を果たしていると思われます。

小池都政の失政へみなさんとともに厳しく臨みます

小池都政は、懸案の市場問題で観光施設の着工見通しが立っておらず、ここにきて小池氏とドワンゴ川上氏との「癒着」疑惑が指摘されるなど、相変わらずの失政や騒動が続いています。国政が財務省の問題等で炎上し、マスコミの注目度が大きく落ちた中で、知事与党の言論統制が依然と続いていることには唖然とするほかありません。

アゴラでは小池知事の失政について、引き続き厳しく注視・追及していくとともに、都Fの政治姿勢に関しても厳正に臨みたいと思います。また、小池都政の問題点、小池氏や都Fの今後についてご意見のある皆様の投稿もお待ちしています(詳しくは投稿規定をご参照ください)。なお今回のブログ削除について、マスコミ各社が取材を希望される場合は、編集部あてのメールまでご一報ください。

アゴラ編集長 新田哲史

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