TOKIOのリーダー城島茂さんがテレビ朝日「週刊ニュースリーダー」に出演し、山口メンバーの記者会見について、TOKIOに戻りたいと言った山口メンバーに「ありえない」「裏切り」と怒りを滲ませながら発言されました。
また、「メンバー4人の名前を呼んでいましたけど、それをテレビを通して言うことではない。こういうふうになる前に、他のメンバー4人に対して「申し訳ございません」というのが筋じゃないかと思う」
「目の前で何も言わず、謝罪会見でその気持ちを吐露する。裏切りですよね」
「グループのリーダーとしてもありえないと思うし、30年連れ添った仲としてもありえない。一番筋を通す男だと思っていたのに」
「被害者の方、そのご家族の方に謝罪の念があれば「戻ってきたい」とかそういうことは言えないと思う」
等々、それぞれの発言が、心底怒っているように見えました。
未成年への性犯罪でのスキャンダルは、極楽とんぼの山本圭壱さんが連想されますが、相方の加藤浩次さんは、被害者や関係者、そして世間に自らの事のように謝罪しながらも、相方の復帰をずっと懇願されていました。TOKIOのメンバーも、特にグループへの責任感の強そうに思える城島さんなら、同じような対応をされるのでは、、、と思っていたのですが、意外にも突き放しての断罪口調。これには驚かれた方も多いのではないでしょうか。
しかし、考えてみれば前述の山本圭壱さんは、加藤浩次さんの懇願がありながらも吉本復帰に10年。しかも復帰とは言え、まだ世間は彼を許していないように思えます。
今回、加藤浩次さんとは違い、世間の反応よりも強くTOKIOのリーダーである城島さんが突き放して怒り、復帰を拒絶する事によって、山口メンバーへの世間の視線が同情寄りに傾くということも考えられますね。
また、世間が許す、許さないと言っても、明確な基準はもちろんありません。見えない薄ぼんやりとした世間に対して謝罪し続けるというのは、とんでもなく長く遠い道のように思えます。
しかし、今回のようにTOKIOのメンバーが、世間の反応よりもずっと強く怒り、突き放し復帰を拒絶していれば、許しを請う対象が、ぼんやりとした世間ではなく、メンバーに対して許しを請い、受け入れてもらうよう努力する、という形に今後なっていくんではないでしょうか。
そして復帰の時は、TOKIOメンバーが、謹慎中の態度を見て等々の理由で、山口メンバーの復帰を認める、受け入れるという形をとれば、あれほど怒っていたメンバーが許すのならと、世間ももう許したのではないかという空気感も演出することは可能だろうと思います。
涙ながらに復帰を懇願しても、世間は受け入れないんです。いや、というか受け入れたかどうかの基準がないというべきですね。
しかし、自分達TOKIOメンバー自身が、受け入れるかどうか、許すかどうかの基準となれれば、一定期間をおいて、山口メンバーへ手を差し伸べることが出来ます。
城島さん、そこまで考えてやってることだと思うんです。
この方のメンバーへの深い愛情には本当に心を打たれますね。
そして、この緻密に考え抜かれたリスクマネジメントは、今後、モデルケースとして活かされていくでしょうね。
林 けんいち
インターネット通信販売・飲食店経営を経て現在はフリーランスの営業・ライター活動に従事。
個人ブログ:非常識バイアス