通勤時間は、お金を払っても短かくした方が良い

内藤 忍

写真AC:編集部

数年前まで東京の郊外に住んでいた時は、公共交通を頻繁に利用していました。バスや電車の中で、本の原稿を書いたり、仕事の企画を考えたり効率的に時間を使っているつもりになっていました。

数年前に都心に住居を移してからは、バスや電車を利用する回数も時間も大きく減りました。その生活に慣れてくると、以前のような時間をかけて移動しながら仕事をする生活よりも圧倒的にメリットが大きいことに気が付きます。

<デメリット1> 健康になれる
公共交通を使うと体調を崩しやすくなります。そもそも人がたくさん集まって、塵やホコリで空気が清浄とは言えません。夏は冷房と、外気や電車の発する熱気の温度差が大きく、これにやられます。冬はインフルエンザに感染しやすくなります。乗る回数や時間が減れば、そのリスクは軽減します。

<デメリット2> トラブルに巻き込まれるリスクが減る
人が集まれば車内トラブルは増えます。自分に非が無くても、そこにいるだけで意図せざるトラブルに巻き込まれてしまう可能性は高まります。男性の場合は痴漢のような冤罪に巻き込まれるリスクもあります。都心に住めば、遅い時間はタクシーを使うなど自衛手段を取ることができます。

<デメリット3> 生活の無駄が無くなる
長距離通勤でも車内で仕事ができると主張する人がいますが、やはりスペースや作業環境には限界があります。また、自宅が近ければ小間切れに空いた時間に帰宅して、また別のミーティングに出かけるといったことも可能です。例えば、ランチに麻婆豆腐(写真)を食べて汗だくになっても、帰宅してシャワーしてまた出かける。そんなことが可能になります。

<デメリット4> ストレスが減る
移動時間がかかることは時間の制約が増え、ストレスがかかります。また、満員電車のようなラッシュ時の移動はできるだけ避けたいものです。

<デメリット5> 交通費が節約できる
新幹線通勤や湘南から都内に仕事に来ている人がいますが、それなりの交通費がかかります。会社が負担してくれるなら関係無いのかもしれませんが、自営業ならコストになります。

180731chin都心に住むのはお金がかかると思ってる人もいるかもしれません。しかし、エリアを上手に選んで、物件を探せば、意外にリーズナブルです。

もし、都心に引っ越して家賃が数万円高くなったとしても、それによって移動にかかる時間が短縮でき、ストレスやリスクから解放されるなら、検討する価値は充分にあると思います。

上記は飽くまで私の個人的な価値観です。もちろん子供の生活環境や介護などの事情で都心に住めない場合は、敢えて都心に住まない選択肢もありだと思います。

■ 毎週金曜日夕方に配信している無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」。メールアドレスとお名前を登録するだけで、お金の不安を解消するための具体的な方法をご紹介します。

■ 「初めての人のための99%成功する不動産投資」、シリーズ累計19万部となった「初めての人のための資産運用ガイド」など、今までに出版された書籍の一覧はこちらから。

※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年7月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。