立憲民主党後楽園ホール大会 プロレスがないのはいかがなものか

2018年08月31日 11:30

「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」
マルクス エンゲルス『共産党宣言』より

現代の、東京の、闘技場と言えば後楽園ホールである。その格闘技の殿堂で立憲民主党の東京都連の集会があるというので、闘う市民の一人として参加した。会場には立憲パートナーズと党の関係者を中心に1,000名が集結。怒りの火柱を断固として燃え上がらせ、来る統一地方選に向けた大衆的反撃の闘いへの決意をうちかためた。

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オープニングは昨年の結党から、現在までの映像が流れた。バンド演奏も行われボブ・ディランの「風に吹かれて」が演奏された。そうそう、大事なポイントは、後楽園ホールだけに、ステージはリングである。その後、同党の東京都の国会議員と総支部長が登壇。東京都連代表の長妻昭氏は「このリング、これ、血ですよね」「幼い頃、フレッド・ブラッシー、鉄の爪フリッツ・フォン・エリックに熱狂しました」などと言って笑いをとった。プロレスファン的には「古すぎるだろ」と思いつつ、その後のアジテーション、いや挨拶にいきなり場内はヒートアップ。具体的に名前は出さなかったものの、与党の国会対応や杉田水脈氏の「LGBTは生産性がない」問題にふれると、場内からは「そうだ」という賛同の声、「安倍はやめろ」「杉田はやめろ」などという怒号が飛び交う。

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枝野代表は、観客席からファンを公言している欅坂46の「不協和音」で入場。

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リングに上がるとたかだかと手を振り上げた。

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民進党代表だった蓮舫氏の司会により、枝野代表に「聞きにくいことをあえて聞く」コーナーまで設けられた。問いに対して、観客は賛成か反対かを2択で答え、それぞれの意見を聞くというものだった。1問目は審議拒否について。

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2問目は立憲民主党が政権をとったら国民の生活はよくなるのかという問いだった。あくまで私の座っていた席から見た印象ではあるが、特にこの2問目については答が割れたように思う。客席からの意見でもあったが、「国民」の中の「誰」を前提とした議論なのかによっても意見は割れるだろう。そして、日本の国民の生活をよくする難易度は誰が政権をとっても高いものである。

その後は、都連からの統一地方選立候補者の紹介、政策の紹介、タウンミーティングなどの取り組みの紹介、バンド演奏、決意表明などで2時間の「熱戦」は終了した。あたたかい空気に包まれていた。憤激を募らせている市民は熱い連帯の絆をうちかためたのだ。

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目立たないように客席に潜伏していたが・・・。率直な感想を。政党が後楽園ホールでイベントを開くのは画期的なことだ。(やや仕込み臭を感じたものの)公開質問という形式もオープンかつ多様な同党のイメージを打ち出すのにはよかった。

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ただ、後楽園ホールであるにもかかわらず「闘い」の要素が少なかったのが解せない。バンド演奏は、いい。実際、心にしみる演奏だった。しかし、出し物がバンド演奏で、枝野氏が欅坂46で入場などはライブハウスでやればいい。せっかくリングまで用意したのだから、悪役レスラーを登場させ、主要議員たちが「消費税増税マスク」に延髄斬り、「公文書改ざんマスク」に卍固めをし、完膚なきまでに叩きのめし、血の海に沈めるというプロレス的演出があってもよかったのではないか。私がプロレス者として後楽園ホールに足を運んだ理由の一つは、この政治×プロレスの歴史的な場面を見るためだったのだ。もっとも、これをやるとプロレスに政治を持ち込むなという話になり、悩ましいのだが。

また、参加者は多様ではあったが、多くは50代以上の中高年の方で、若手の支持者の獲得が課題だと感じた次第だ。いや、平日の夜なので、皆、労働に明け暮れているのかもしれないが。

とはいえ、画期的な取り組みだった。集結した市民たちは怒りのこぶしを振り上げ、荒ぶる魂を戦闘的に高揚させたのだ。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2018年8月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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