中間選挙の期日前投票数が急増、若い世代で顕著に

安田 佐和子

中間選挙が、いよいよ6日に行われます。

トランプ大統領への採点票とも言えるべき中間選挙とあって、大いに注目されているだけに、期日前投票は前回2014年を超えてきました。フロリダ大学のマイケル・マクドナルド教授による調査では3,387万人と(11/3時点)、2014年の2,830万人を上回ります。2014年の中間選挙では投票率が36.7%と戦後最低を更新しましたが、一部では50%近くへ上昇するとの試算もあり、そうなれば1960年代以来の高水準になります。

(作成:United States Elections ProjectよりMy Big Apple NY)

少なくともテキサス州やマサチューセッツ州など8州の期日前投票数は、2014年当時の2倍以上に膨れ上がったといいます。また、これらの8州の他に28州とワシントンD.C.で2014年の水準を超えてきました。2016年の大統領選当時より増加しているとの推計もあり、今回の中間選挙では投票率が大いに上昇しそうな雲行きです。

期日前投票を押し上げたのは、若い世代とされています。民主党寄りのデータ解析サイトのターゲットスマートによれば、18〜29歳の間で期日前投票が増加が顕著で、10月30日時点でアリゾナ州、フロリダ州、ペンシルベニア州、ネバダ州で2倍を超える増加となりました。ペンシルベニア州では5.1倍に、ネバダ州では4.2倍に及ぶのだとか。

その一方で、共和党寄りのFOXニュースは期日前投票数の増加が共和党に追い風と伝えます。特に現職のジェフリー・フレーク上院議員の引退を受けたアリゾナ州では、共和党員として有権者登録し期日投票を済ませた者が3.5%ポイント増だった一方、民主党として有権者登録し期日投票を行った者の1.6%増を上回り、且つ無所属は5.1%減少したといいます。

本番まで蓋を開けてみないことには分かりませんが、投票率が大いに改善することは間違いなさそうです。

(カバー写真:Neeta Lind/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2018年11月4日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。