今年もよいことなど何もなかった日韓関係の年だった。徴用工判決、慰安婦財団の解散、自衛隊機照射事件、竹島軍事訓練などもう韓国の暴虐は留まるところを知らない。辛うじて、怒りの炎に勢いがなくなったのは、ゴーン事件での日本の司法、企業人、世論などの蛮行を目のあたりにして、日本人もよく似たものかとがっくりきたことがゆえだ。
それはともかく、日韓関係も悪いままであって欲しくないので、なにかいいことはないか、いろいろ考えている。
だいたいは、韓国のほうで、日本が彼らにした良いことに目を向けてくれたらとかいう話になるのだが、こちらも前向きなものは何かないかと思う。
そんななかで、在日の韓国系の人々(帰化した人もそうでない人も含めて)が、日本の社会経済に果たしてきたプラスの貢献をもう少し体系的に議論できないかと思っている。ともすれば、犯罪であるとか、日本や日本人に対する批判がクローズアップされがちなのだが、そればかりでもあるまい。
ところが、なかなか、それを論じることは、難しいのだ。そもそも、誰が、韓国・朝鮮籍なのか、あるいは、帰化したりハーフなどの形で血を引いているかの情報が公開されていない。
私はこれはおかしいと思う。だいたい、世界中でそんな変なことしている国はない。アメリカの有名人など事細かに情報は明らかにされているから、ジョブズがシリア人だとか、註韓国大使のハリス氏とか、NYフィルの音楽監督だったギルバートのように、名前がアングロサクソン風でも日本人の血を引いている有名人の活躍を知ることが出来るのである。
もちろん、どこの国の血を引いているということで、損することもあろうが得することもあるのだからイーブンだし、日本国籍だったり日本人の血を引いているがゆえに、日本のために利益を図っているのでないかと警戒くらいされたって仕方ない。そのかわり、メリットもあるはずだ。
言論の世界などで、日本の国籍がない人が日本の外交や外国人の扱いについての制度を、国籍を名乗らずに語るのはフェアでないのも間違いない。
そんなことで、誰がコリアンか分からないから、コリアンの日本への貢献を語るのもたいへん、難しいことだ。
そんななかで、たとえば、財界人では、ソフトバンクの孫正義、ロッテの重光武雄、アイリスオーヤマの大山森佑、MKタクシーの青木定雄、マルハンの韓昌祐などが著名だ。
スポーツ選手では、プロレスの力道山、相撲の玉の海、プロ野球の金田正一、張本勲、金本知憲、芸能界だと和田アキ子、都はるみ、五木ひろし、松坂慶子、西城秀樹などが少なくとも両親のひとりがコリアンとされている。
ちなみに、上記の人たちをなぜ取り上げたかというと、ウィキペディアにその旨の記述が以前からあり、それが本人の希望などで削除されることもなく、公知の事実となっているからである。
こうした人たちを見ると、やはり、コリアンらしいベンチャー精神というか、組織重視の日本人にはない独立心や積極的な事業への姿勢が良い方向に働いているようだ。
また、芸能人やスポーツ選手だと優れた身体能力、美貌、表現力が良い方向に作用しているといえそうだ。
とくに音楽などでは、公表していない人も含めて圧倒的な人数であって、文化的貢献は非常に大きいといえる。
文化についていえば、料理文化において、韓国・朝鮮料理の日本料理に対する影響は大きい。たとえば、キムチはいまや日本人がもっとも好む漬け物である。また、焼き肉は大阪の在日社会で、ホルモン焼から派生したといわれる。韓国に同じ料理はないので、日本料理でも中国料理でもなく、まさに、大阪在日料理である。
このほか平壌冷麺は盛岡の郷土料理化しているし、博多の明太子は韓国での生活経験がある人が考案したものだ。
パチンコは、もともと、コリアンとは関係ないが、長い歴史を経て、在日の人とそれとなんらかの太いパイプを持つ人でないとやりにくい業種だといわれている。その存在について私は存続を許すならカジノと同等の規制をかけるべきだと思うが、なにはとまれ、日本の文化のなかで重要な部分を占めていることは確かだ。
このほかにも、もう少し、いろんな分野で、在日の人たちのもつ特性が日本に貢献していることが多いということを体系的に説明できないかいろんな人と相談したりしているのだが、読者のみなさんにおかれても情報を提供して頂けば歓迎する。