議員に学歴は必要か?

2019年03月20日 06:00

以前の投稿で、渋谷区議選の立候補予定者の学歴が高いという話を書いた。それに比べ、長崎市の議員は高卒中卒が珍しくないということも指摘した。

イラストAC:編集部

では、議員に学歴は必要なのかという視点で意見を述べたい。結論を先に書けば、学歴はあった方がいい。

まず議員の仕事は何なのか、から考えたい。決して『会合、イベント、宴会』に出ることが仕事の中心ではないはずだ。高橋富人氏の投稿記事によくまとめられているので、それを土台に私の意見を書く。記事中で言われている「行政監視機能」と「政策形成機能」に注目する。

行政は法律に基づいて動いている以上、どちらの機能も法律を読み解く力が必要とされる。これは受験勉強に通じる能力があるので、大学受験を経験していることとは大きく相関がある。もちろん高卒で能力的には優秀な人も多いだろうが、筆記試験を解く訓練をしていないので、文書の読み書き能力は鍛えられていない。

公務員になるにはまず筆記試験で選考されるが、それは公務員としての能力を計るのに筆記試験が適しているからなのだ。参考までに、以下の記事で公務員の選抜方法についての考え方に触れられている。

自治体が「公務員らしくない人」を求める理由

今の議員が法律を読み解く能力を持っているかといえば、残念ながらそうではないケースが多い。ほとんどの自治体で、公務員より議員の方が平均的な学歴が低いはずだ。地方においては、地方自治体の職員にその地域で一番優秀な人材が揃っているケースが多い。公務員より議員の方が学歴が低ければ、「行政監視機能」や「政策形成機能」については、議員が公務員を上回る能力を発揮するのは難しい。

私は日本の政治がまともになるには、せめて対応する公務員と同じ位の学歴・経歴を議員が持っていることが必要だと感じている。

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
前田 陽次郎
博士(経済学) 長崎市在住、地域構造研究者

関連記事

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑