令和はこんな時代にしたい!

2019年05月05日 06:00

こんにちは、東京都議会議員(町田市選出) おくざわ高広です。

NPOフローレンス代表理事であり、著名な社会起業家として知られる駒崎弘樹氏のブログ「令和はこんな時代にしたい」に触発されて、私も書いてみました。前回ブログの「平成最後の投稿で、改めてビジョンを語る」と併せて読んでいただけると嬉しいです。

平成の始まり(1989年)といえば、消費税(3%)が導入され、初めてポケットに入るサイズの携帯電話が登場し、「五時から男」が流行語となるような時代でした。それが、2019年現在、消費税は間もなく10%に上がり、国民の84%が携帯電話やスマホを持つようになり、働き方改革関連法が施行されました。

平成と同じように、平穏無事に社会が進むならば、令和の時代は2040年代まで続くことになります。今の私には想像もできないような変化が起きることを前提に、具体的なビジョンを描き、複数パターンの社会変化とそれらに対応した施策展開を準備しておかなければなりません。

東京都でも、2040年代の東京のあるべき姿から現在取り組むべき施策を考えるバックキャスティングという手法を用いて、長期計画が作られようとしています。しかし、行政は、過去や現在の課題をもとに施策を形にするフォーキャスティング手法が得意であり、「未来から逆算して、今の施策」を創ることには慣れていません。このブログを書いてみて、政治家がビジョンを描き、論戦をリードすべきと改めて思った次第です。

では、以下ご覧ください。東京都中心の内容になっておりますが、ご容赦ください。

写真AC:編集部

おくざわ高広版「令和はこんな時代にしたい」

1.多摩イノベーションエリアの誕生

多摩地域では、どこよりも早く超高齢社会が到来するが、その解決に向けた規制緩和が進み、シェアリングエコノミーや自動運転などのテクノロジーにより、世界のどこよりも高齢者の住みやすい街づくりが進むことに。結果として、(仮称)多摩州は、世界有数のイノベーションエリアに成長し、都庁第三庁舎が現在の立川市近辺に設置されることになる。

2.世界の全てが集まる都市

23区は金融や情報産業が集積するビジネスの拠点であるとともに、医療や教育に関する研究都市になる。世界中の高度人材が集まることから、日本の伝統芸術を活かした文化振興やカジノを含むIRなどの観光施策も更に強化され、年間3,000万人を超える外国人が東京を訪れるように(2017年は1,377万人)。その結果、ヒト・モノ・カネ・情報といった世界の最先端が集まる都市に成長。

3.政党政治が終わりを告げ、行政職員も大幅に削減

国、都、区市町村の役割が明確になり、政策効果の見える化や陳情・要望のAIによる優先度診断が行われるようになる。それによって、行政と議会の役割が変化するとともに、定数も大幅に削減される。

地方議会においては、半数が有償専業議員、半数が無償兼業議員となる。有償専業議員は、予算・決算審議や政策立案に特化した職務に当たり、無償兼業議員は、地域選出議員(自治会長の延長?)とテーマ別議員(プロジェクト型で任期は1年)に分けられる。地方における政党政治は終わりを告げる。

行政手続きの電子化が進み、行政の業務が半分以下になる。定数は2/3に削減され、その多くは学校や介護施設などの事務作業を一元的にサポートする職務を行い、あるいはNPOや社会的企業とへ派遣される。市役所や地域センターの1フロアが公務員版シェアオフィスとなり、満員電車の緩和にも一役買うことに。

4.学びの完全無償化

テクノロジーの活用により、一人ひとりの心身の成長に合わせた学びが実現。時間と場所を選ばず、公正に個別最適化された学習によって、これまでの半分の時間で基礎学力が定着。授業を教わるという概念がなくなり、体験の中から学んでいくというスタイルに。4歳からの義務教育、一斉授業の最少化、無学年制の導入などが進むとともに、学校内外問わず、また教科のみならずスポーツや文化系も含め、学びの完全無償化が図られる。

5.福祉から超福祉への転換

年齢や障がいの有無にかかわらず、働きたい誰もが自分らしく働くことができる環境が整う。これもカギを握るのはテクノロジーの活用であり、特に身体的特徴による就労へのハードルはほぼゼロになる。働く概念が変わることに伴い、福祉の概念も変化。税の使い道についての徹底的な見える化により、真に福祉が必要な人に必要な額届くようになる。あわせて、税制度が単純化され、地域ごとに必要な額を必要な時に徴収できる制度となる。これにより、税の無駄遣いがなくなり、減税の道も見えてくる。

6.「女性活躍」という言葉が死語に

男性も女性もLGBT等性的マイノリティの方々も、誰もが自分の心の赴くままに学び、働き、恋をし、結婚できる社会が訪れる。男性育休も当たり前となり、家事、育児、仕事の全てを女性に押し付ける「女性活躍」という言葉は姿を消す。ただし、妊娠・出産は女性特有のライフイベントであることを鑑み、今よりも手厚い支援がなされるとともに、それが叶わない方々に対して、代理出産などが認められ、子どもをもつことができるように(日本も法律で禁止されているわけではないが…)。

7.10代の社長が続々誕生

起業に対する支援に加え、廃業に対する支援、つまり失敗してもリスクを背負わない制度が整う。それに伴い、10代での起業や副業としての起業が当たり前になる。また、単発のイベント型補助金や産業福祉的な補助金は大幅に縮小され、次のイノベーションを生む研究開発にあてられる。一時的に失業率が高まるも、産業の新陳代謝により、数年で回復する。なお、主に中小企業で受け継がれてきたものづくり技術は研究機関に集積され、継承されていく。

8.エネルギーは地産地消へ

再生可能エネルギー技術と蓄電技術の進化により、町会単位で必要なエネルギーを生み出せるようになる。大型発電所は、大幅に縮小され、大手電力会社などは専ら次世代のエネルギーに関する研究開発を行うこととなる。

9.農業は畑を飛び出す

テクノロジーの進歩は、農業の形を大きく変える。価格、品質が安定し、需要に応じた出荷が可能な工業型農業と不安定ながらも抜群の味で高付加価値な農業型農業に別れる。農産物の高付加価値化により、農産物の輸出額が2兆円を越える規模に(2015年は4,432億円)。

10.「ペット殺処分ゼロ」から「引き取りゼロ」へ

東京都では、2018年の犬・猫の殺処分ゼロが達成されたところだが、2040年代には保健所に引き取られる犬・猫がいなくなる。生体販売をするペットショップがなくなり、シリアスブリーダーとの直接取引が主流に。飼い主さんの突然の事故や病気、死亡などによりどうしても飼うことができなくなったペットは、ティアハイムで次の飼い主さんが現れるのを待つことになる。

というわけで、いろいろと考えてみましたが、もはや空飛ぶ車の実証実験が始まるような時代にあって、私の想像できる範囲のなんと狭く、偏っていることか…。3人寄れば文殊の知恵ではありませんが、様々な方とアイデアを出し合いたいと率直に思うところです。5/23の東京みらいMeetUpにお越しいただくか、直接メッセージ頂いても構いませんので、皆様の「令和はこんな時代にしたい」を是非お寄せください。


編集部より:この記事は、東京都議会議員、奥澤高広氏(町田市選出、無所属・東京みらい)のブログ2019年5月4日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおくざわ高広 公式ブログ『「聴く」から始まる「東京大改革」』をご覧ください。

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奥澤 高広
東京都議会議員(町田市選出、無所属 東京みらい)

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