金ピカ先生の逝去を悼む!死者に鞭打つ雑誌に申し上げたい

2019年10月12日 06:00

金ピカ先生(佐藤忠志)のFacebookより引用

金ピカ先生こと佐藤忠志先生が亡くなられた。しかし、メディアの扱いがひどく、死者に鞭打つ記事が多く大変驚いている。

筆者は佐藤先生と数年前まで親交があった。追悼として本投稿をおこなう。

記事を調べると、孤独死という末路や、若い世代の人に何かを伝えようとしていたに違いないという仮定や推測によるものが多い。

雑誌報道は事実なのか?

さらに、ひどい写真が使われている。先生は、メディアに出ている時から写真を拒否されることは少なかった。撮影を依頼されたときの表情はいつも笑顔だった。「著作権、肖像権?そんなことは小さいやつが言うことだ!」といつも言われていた。

数年前までは、外出する際には、ボルサリーノやカウボーイハットをかぶり、誰もが知っている派手ないでたちだった。筆者が「先生はオシャレですね」と声をかけると、「僕のことを知っている人の夢を壊してはいけないからね」。それが口ぐせだった。その先生が、このようなひどい写真を許可するとは到底思えなかった。

多くの記事には、趣味の車をはじめ放蕩を繰り返していたと書かれているが、事実とは異なる。日ごろ乗り回していたのは「SLクラス・ベンツ500SL」。それ以外を乗っているのを見たことが無い。コレクションは昔のこと。すでに走らない車もあった。

筆者は、晩年の先生が苦労された理由は他にあると考えている。それはタカリである。日常的なタカリが多かったと聞いたことがある。筆者も、著名人であることから知人の経営者など数人を引き合わせたことがあった。

なかには、イベントに出演してフィーを踏み倒されることがあったようだ。「評判が良ければ次回以降は○○万円にしましょう」。このような約束は確実に反故にされた。先生は案件の吟味や金銭的な交渉が苦手だった。

テレビ等でも「懐かしのあの人」のような番組で取り上げられることもあった。しかしギャラを支払ってくれないという話を聞いたことがある。先生は、見た目とは異なり優しい性格で揉め事を嫌う性分だった。

なかには、先生を銀座のクラブで接待したという人もいる。「銀座の高級クラブで酒を飲ませたのだからチャラだ」と言われるのだろうか?あなたの単なる見栄で店に示しをつけたかっただけではないのか?食事制限や禁酒をされていた先生を引きずり回すくらいなら、ちゃんとお付き合いをしてほしかった。

先生、安らかにお眠りください

また、正確に記するなら、先生が最も痛手だったのは参議院選挙ではない。2009年の西之表市長(種子島)選挙での惨敗である。序盤戦は有利と報道されたがどんどん切り崩され劣勢に追い込まれ最後はトリプルスコアをつけられる惨敗だった。劣勢になると党本部からの応援にも気合がはいらなくなる。

「グリル満天星」の海老フライが好きだった佐藤先生。三越の同店では先生がお気に入りの席(半個室の席が1つある)をいつもご用意いただいた。「お昼時は予約は出来ませんが開店する5分前に来てください」。他のお客様に迷惑をかけない範囲での「粋な計らい」だった。そして食後に行く“とっておきの場所”があった。

「尾藤君、ここは美味しいコーヒーが飲めるんだ」。おそらくその場所は外商専用の待合室。どんどん奥に進んでいく先生。接客するスタッフも当時の先生のことはわかっていただろう。「三越」は先生がどのような状況になっても、温かい接客をしてくれた。心から感謝している。そこで飲むコーヒーはたしかに格別に美味しかった。

なお、筆者はこれまでの先生に対する報道に違和感を覚えている。死者に対する名誉毀損罪という考え方がある。その事実が(客観的に)虚偽のものである場合にのみ成立する(刑法230条2項)とされている。あまりに行き過ぎたものについては、専門家にアドバイスをもらいながら対処の是非について検討していきたい。

追伸

社会福祉に造詣が深く、筆者が推進している障害者支援活動にもご理解をいただきました。活動やイベントでは推薦人としてもお名前をいただきました。謹んで哀悼の意を表します。先生、安らかにお眠りください。

尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
※14冊目の著書『3行で人を動かす文章術』(WAVE出版)を出版しました。

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尾藤 克之
コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所研究員

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