議員立法がほとんど成立しない・審議すらされない国会の現状って…

2019年10月18日 11:30

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

10月17日、日本維新の会・参議院議員団は「身を切る改革」関連議員立法を15本、提出いたしました。国会議員の歳費削減や、政務活動費のより一層の情報公開を求める質実剛健な法案です。

詳細はPDFで掲載しておきます。

20191017「身を切る改革」議員立法

ただ、残念ながらこちらの議員立法は成立はおろか、審議・採決すらされずに今回も闇に葬られてしまう可能性が非常に高いと言えます…。

そこで良い機会なので、国会と「議員立法」の仕組みついて解説したいと思います。

国会で審議・成立する法案には「閣法(政府提出法案)」と「議員立法」の2つがあります。

地方議会でも条例案・議案は、首長から出される「首長提出議案」と「議員提出議案」の2種類があり、同様の形式です。

議員であれば誰でも立法が提出できるわけではなく、ここには一定の制限があります。議員定数に比例して定められており、我が国の国会では

・衆院は20人、参院は10人
・予算が伴う法案は衆院50人、参院20人

の賛同が必要となっています。

維新の場合、衆院は現在11名しかいないため、単独では議員立法を提出することができません…。

一方で参院では16名の議員がおり、予算が伴わない法案については立法権限を満たしているため、今回も法案を提出する運びになったわけですね。

さて、では提出された議員立法はどうなるのか。

アメリカなどでは議員立法の提出&成立が盛んに行われている一方で、我が国で成立する法案のほとんどは閣法です。

閣法の成立率が約9割であるのに対して、議員立法の成立率はわずか2割。そして、野党提出のものはほぼ成立しません。

参考:議員立法の成立率2割 野党法案は審議されず 政府提出は9割(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40626780Z20C19A1SHA000/

成立しないどころか、審議・採決すら行われないのが我が国の実情と言えます。

本会議や委員会でその法案を審議するのかは通称「国体」と呼ばれる、国会対策委員会という会議体で話し合いが行われますが、ここで与野党が一定の合意を見なければ、議員立法は審議にすら入れません。

閣法を通さないために、野党が日程闘争をして「時間切れ引き分け」を狙うようなことをやっている限り、優先順位が低い議員立法はさらに後回しにされるわけですね…。

加えて多くの国会議員たちが「身を切る」ことになってしまう維新の法案や提案は、野党国体にすら無視される傾向にあるようです。

維新も含めて、野党提案の法案などがきちんと審議・採決されるように働きかけていくことこそが、活発で生産的な国会への第一歩ではないでしょうか。


(上記日経新聞記事より抜粋)

2016年から議員立法提出が如実に増えているのは、16年参院選で維新が躍進し、法案提出権を得たことがきっかけです。

しかし日程がタイトな国会運営といえど、提出された法案を採決する機会すら設けられない。。

なお都議会でも、与党・大会派が旗幟鮮明にしたくない議員提出議案については、「継続審議」として棚上げするというやり方が横行していました。

参考過去記事:
そこまでやるか?!都議の1日1万円「費用弁償」、採決すらされず先送りへ…(2015年3月)

https://otokitashun.com/blog/daily/6861/

一定のルールに基づいて提出された議員提出法案である以上、採決くらいはぜひしていただきたいと思うのですが…。

このあたりの国会運営・国体の駆け引きについては、私もまだわからない部分が多いので、臨時国会・通常国会を通じて現状を自分なりに分析し、しかるべき国会改革を提言していきたいと思います。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2019年10月17日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。

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音喜多 駿
参議院議員(東京選挙区、日本維新の会)、地域政党あたらしい党代表

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