中国人差別騒動の東大准教授、やっぱり謝罪に追い込まれる

大澤昇平氏ツイッターより

東京大学大学院情報学環・学際情報学府の大澤昇平氏・特任准教授は1日、自ら経営するAI事業会社の採用をめぐり、「中国人は採用しません」などと差別的な投稿をしたことについて謝罪し、問題のツイートを削除した。

大澤氏は11月20日、ツイッターに

弊社 Daisy では中国人は採用しません

そもそも中国人って時点で面接に呼びません。書類で落とします。

などと投稿。

事態を重く見た大学側は、越塚登・情報学環長・学際情報学府長が24日、大学の公式サイトに「学環・学府特任准教授の不適切な書き込みに関する見解」をアップ。

学環・学府は、この理念に則り、国籍はもとより、あらゆる形態の差別や不寛容を許さず、すべての人に開かれた組織であることを保障いたします。学環・学府構成員から、こうした書き込みがなされたことをたいへん遺憾に思い、またそれにより不快に感じられた皆様に深くお詫び申し上げます。

などと謝罪し、28日には事実認定のための調査委員会を設置したことも明らかにしていた。

また、大澤氏が担当した「情報経済 AI ソリューション」講座を寄付したマネックス証券は24日にいち早く寄付の取り止めを発表。その翌日には、大広オークファンの2社もそれぞれ追随して寄付を中止することを明らかにした。

大澤氏は各企業の寄付中止表明を受けた直後は、

今回の炎上問題について、あくまで株式会社Daisyの立場として弁明いたします。

などと、大学教員としての活動とは区別し、抗弁しようとした。しかし、Daisy社に昨年秋からデータ提供などの業務提携をしていたスイスのデータプラットフォーム企業Streamrも27日に提携関係を打ち切る意向を示したことで、本業にも支障が出始めていた。

当初は、ネット上の騒ぎにとどまっていたが、大学や企業側が動いたことでマスコミ各社でも取り上げ始め、社会的な批判が高まり、大澤氏は炎上しても独自の見解を貫いた強気の姿勢から一転謝罪に追い込まれた形だ。