なぜ政治家は研究機関や学生からの「アンケート」を無視しがちなのか問題

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

昨日は津田塾大学総合政策学部の中條美和准教授にお声がけいただき、ゲスト講師として授業に登壇させていただきました。

ありがたいことにこれまでも様々な大学に呼ばれてきましたが、初の女子大。

ということで心ときめかせてキャンパスに訪れたのですが、学部&キャンパスが出来たのが2017年なのでめっちゃ綺麗な上に、本当に女子しかいない!!

こんなこの世の楽園みたいな場所があって良いのだろうかと…色々と感動し、思わず授業開始前にキャンパスをウロウロと散策していたところ、(格好がオレンジすぎて)明らかに不審者みたいな目で見られたので早々に教室に撤収しました。

誠に申し訳ありませんでした。

という冗談はさておき。

中條先生のクラスは投票等の有権者や議員の政治的活動や、政治に関する様々な態度について世論調査や選挙データをもとに実証分析するゼミで、近年は「都議会」をテーマに都議会議員に実際にアンケートを行い、研究対象としているそうです。

ので私は元都議会議員として、都議会の実態や都議会議員の思考回路の一端について色々とお話をさせていただき、また先生や生徒の皆さまからはアンケートや選挙結果に基づいた興味深い「都議会分析」のお話を聞かせてもらえました(所属会派と得票数に関連がある、SNSを意識する議員はアンケート回答率が高い等)。

で、以前に研究対象にした札幌市議会などと比較して、都議会は有意にアンケート回収率が悪かったようで…(他は8割、都議会は例年3割~4割程度)。

ただこれは先生もおっしゃっていたように、札幌市議会は直接議会まで出向いてアンケートを回収したからで、郵送やメールで対応するとどこの議会も5割以下になりそうな気がします。

回答者を分析すると「高学歴で男性、SNSに興味がない」等の議員からの回答率が低いそうですが、これ基本的に新人議員かそれに近い人ほど回答率が高いってことだと思うんですよね(ベテラン議員ほどSNSに疎い男性が多いし)。

結局、今の仕組みで選挙に当選できて期数を重ねている議員ほど、特に新しい取り組みに協力する必要がない。SNSをやっていないから、目新しい物事に興味を示すアンテナもない。

一方でこういうベテラン議員こそ権力者・議会のドンであり、その考えや姿勢は貴重なサンプルになるはずですが、太いパイプからの紹介でもない限りなかなかアプローチができないというジレンマに…。

関係者から頼まれれば、私も先輩議員たちに協力を呼びかけたりしておりますが、ぜひ多くの議員には学生や研究機関のアンケートに協力してあげて欲しいと願うばかりです。

今回の講義自体もホームページからの飛び込み依頼でしたが、基本的に学生・若者関係のイベントは予定が合う限りお受けする方針です。

学生の方々と交流することは、私にとっても非常に刺激的な経験です。お声がけいただいた中條先生、聴導犬の次郎くん、生徒の皆さま、ありがとうございました!

講演等の依頼は下記からお問い合わせ下さいませ。

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それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2020年1月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。