五輪の延期は2年後の秋がよい

2020年03月25日 06:00

東京の猛暑を避けるチャンス

東京五輪の夏の開催が見送られ、1,2年後に延期することが確定的になりました。後味の悪い「呪われた五輪」(麻生副総理)のイメージを払拭するためにも、夏の開催をやめるいい機会です。再び延期することがないように、2年後の「2022年秋の開催」に軌道修正するのがいいと思います。

Wikipedia:編集部

「1、2年後」のうち、「1年後」の開催はリスクがあります。米国、欧州は新型コロナの感染が急拡大していますし、医療環境の悪いアフリカ、東南アジアはこれから拡散するかもしれない。IOCのいう「4週間」のうちにパンデミックが終息する時期を見極めることは難しいでしょう。

膨大な調整作業が必要なのに、再度の延期に追い込まれたならば、もう「中止」しかないでしょう。リスクを考えて2年後とし、それも猛暑の夏を避けて秋とする。猛暑対策にもなります。50年前の東京五輪は10月の開催でした。

メディアの報道を見ていますと、1、2年後の夏のスポーツ・イベントと競合しないかチェックしており、夏開催に引きずられています。来年夏は世界陸上選手権(米オレゴン州、8月)、水泳世界選手権(福岡、7,8月)が決まっており、「それらと調整する難しい作業がある」などと指摘しています。

五輪の夏開催を断念して、秋開催にするほうがはるかによい。来年秋は各種のスポーツ・イベントの予定で埋まっているだろうから、2年後の秋でいいのではないか。スポーツの花である五輪も世界陸上も世界水泳も、同じ年の来年に開催するのは知恵がありません。五輪を2022年とすればよいのです。

どうも五輪は国際オリンピック委員会(IOC)の財源確保、開催国の景気浮揚と政治的思惑、米国テレビ局の放映とCM収入の都合で左右され、金権的な商業主義が主役になっています。それを見直すいい機会にすべきなのに、五輪の受益者になってしまった新聞・テレビはそう主張しない。

バッハ会長も安倍首相も「アスリート・ファースト(選手のコンディション第一)」を強調しているのだから、過酷な夏を避けたい。観客だって、11万人のボランティアだって、東京の猛暑は残酷物語です。マラソン会場をわざわざ札幌に移す必要もなくなります。

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中村 仁
ジャーナリスト、元読売新聞記者

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