自民党で成功するために必読:田村重信氏の指南書

2020年08月30日 14:00

自由民主党本部に長く勤められ、政務調査会を中心に活躍されてきた田村重信さんが退職された。田村さんは特に防衛関係の専門家として知られ著書も多い。『新防衛大綱の解説』、『日本の防衛政策』といった解説もの、『ここが変だよ日本国憲法!』といった憲法についての啓蒙書、そして、『秘録・自民党政務調査会』は自民党における政策決定の内幕を紹介したものもある。

また、ネットではパトリオット・テレビのキャスターを務められている。こんどは「田村重信の政治メルマガ」も始められた。自民党総裁選びが本格化するなかで注目されている。

田村氏(ツイッター)と最新刊

その田村氏がこのほど『気配りが9割~永田町で45年みてきた うまくいっている人の習慣』(飛鳥新社)という本を出された。ハウツーものとしても実用的に役に立つが、これを外国人が読めば、難解な日本の政策決定の過程などにも最高の参考書になる。

一般人にとっては政治がよくわかるようになるし、仕事での人間関係に応用範囲も広いだろう。なるほどもっともと思う人が多いだろうが、馬鹿馬鹿しいが現実だと思う人もいるだろう。

以下は、いくつか気になった実例を上げておこう

  • 竹下登は会議が始まる5分前には着席していた…そうすると他の人も遅れない。
  • 麻生太郎のおしゃれぶりは徹底している…だからこそ世襲政治家の中に埋没しない。
  • 鈴木善幸は相談に来る人のためにほとんど常に事務所にいた。
  • 辻元清美の自己アピール力や話術は一目置くだけのことがある。
  • 菅義偉については丁寧さ、情報収集力、突破力がいろいろ例を挙げて詳しく書いてある。

巻末には小泉進次郎環境相のインタビューがついている。両親が離婚したことからくる自分のつらい経験から、話題にして欲しくない話題には触れない主義だとか、有名になってお店のテラスでコーヒーを飲んだりできないのでスターバックスのマグカップでコーヒーを飲んでいるとか、この政治家の行動パターンがいろいろ面白く書かれている。

本全体としても、なるほどとは思うが、常に登場する政治家に共感するわけではない。しかし、それも含めて、この自民党というなんとも日本的な組織を理解するために最良のガイドであることは間違いあるまい。

最初に言い忘れたが、田村氏は素晴らしい歌手でもあり、CDも出されている。

気配りが9割
田村重信
飛鳥新社
2020-07-21
アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

過去の記事

ページの先頭に戻る↑