2021年!簿記3級が「ビジネス系最強資格」である理由

2021年01月01日 06:00

Jirapong Manustrong/iStock

2021年を迎え

「今年こそ資格を取ろう!」

そうお考えの方も多いのではないでしょうか。そんな方に、おすすめしたいのが「簿記3級」(※1)です。

「簿記?地味で古臭い」

そんなイメージがあるかもしれません。でも、すぐイメージできる。なんとなく知っている。つまり、簿記は「知名度」が高い、と言えます。このことは、ビジネス資格において大きなメリットなのです。

その他にも多くのメリットがある簿記3級。今回は、簿記3級が、なぜビジネス系最強資格なのか、をお伝えしたいと思います。

簿記3級「合格」で得るもの

冒頭、知名度について述べました。

知名度が高い資格は、様々な面で「有利」です。特に就活時は威力を発揮します。

採用担当者で「簿記」という資格を知らない人はいません。

「事務仕事ができそう」

そんな印象を与えることができる。相手が「知っている」資格を「持っている」。どんな資格なのか、説明がいらない。無名資格に比べ、簿記は、はるかに有利なのです。

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採用担当者が、簿記について「詳しく」知っている場合は、さらに有利になります。

くら寿司は、コロナ前の2019年、入社1年目から年収が1000万円となる「エグゼクティブ新卒採用」制度を発表しました。応募条件は、TOEIC800点以上の英語力に加え「簿記3級」以上を持っていること。(※2)。

なぜ「簿記3級」なのか? 幹部人材の獲得が目的だからです。幹部人材、つまり一定のビジネススキルを持つ人材を求めている、ということ。この条件設定は、「簿記3級」取得者のビジネススキルを評価していることに他なりません。

一方、知名度が低い資格は、あらゆる面で「不利」です。

筆者は「中小企業診断士」という資格を持っています。残念ながら、この「中小企業診断士」、あまり知名度が高くありません。経営者でも知らない方がいます。そのため、

「何ができるの?」

と、聞かれることもしばしば。「経営コンサルタントの国家資格で…」等々説明しなければなりません。自分を売り込むためのステップが1つ多い分、営業面でも不利になります。

簿記3級「学習」で得るもの

そもそも、簿記とはどのようなものでしょうか。一言で言うと「お金の流れを記録する手法」です。

お金の流れ、つまり

・お金が何に変わったか
・何がお金に変わったか

を、「誰でも」わかるように記録し、財務諸表にまとめる。それが簿記です。自社の財務諸表を「作れる」ということは、他社の財務諸表も「読める」ということです。

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「この会社と取引して大丈夫だろうか?」

このように、迷ったことがあるビジネスマンの方も多いのではないでしょうか。

簿記を学習すると、損益計算書と貸借対照表を「連動」して読めるようになります。この2つを連動して読めると、取引先の経営状況が把握できる。利益操作目的の「不自然な会計処理」に気づきやすくなる。結果、このような判断に迷うことが少なくなります。

資格学習の過程で、ビジネススキルが大幅に向上する。これが簿記の良さです。税理士や公認会計士など他の資格でも、簿記の知識を必要とするものが数多くあります。将来、これら難関資格にチャレンジするときも、簿記は大いに役立つでしょう。

低いコスト

このようにパフォーマンスが高い簿記3級。一方、取得にかかる「時間」や「費用」など、コストはどのくらいなのでしょうか。簿記で最も難しい「簿記1級」と比較してみましょう。

簿記1級のコストは

・学習期間は1年半程度
・費用(学校など)は、25万円程度
・合格率10%前後

と言われています。1回で合格できるとは限りません。複数回受験すると、さらにコストが膨らみます。対して、得られるものは、「あまり使わない知識」です。筆者も取得しましたが、1級の知識が必要な場面は少なく、コストパフォーマンスは悪い、と感じています。

対して、簿記3級のコストは、

・学習期間は2~3ヶ月程度
・費用(学校など)は、3万円程度
・合格率50%前後(※3)

と、大幅に低く抑えることができます。

採用で有利になる。財務諸表が読めるようになる。難関資格への足掛かりが得られる。これら高いパフォーマンスを、低いコストで獲得できる。この、コストパフォーマンスの良さが、簿記3級が「ビジネス系最強資格」である理由です。

資格学校のすすめ

簿記を勉強するには、資格学校を利用することをおすすめします。理由は2つあります。

1つ目は、「とっつきにくさ」を緩和するためです。

簿記学習の欠点は、とっつきにくいことです。最初の段階で挫折する人が多いのもそのためです。

先に、簿記とは、「お金の流れを『誰でも』わかるように記録すること」、と述べました。簿記は「誰でも」わかるようにするため、「仕訳」という共通言語を用います。英語やプログラム言語と同じ「言語」です。最初から話せる人・書ける人はいません。とっつきにくいのは当たり前なのです。資格学校に通うことで、この「とっつきにくさ」を緩和することができます。

2つ目は、学費が安いことです。

資格専門学校の価格を見比べてみてください。簿記3級講座は、とても安く設定されているはずです。3級取得後、「2級」「1級」講座へ誘導し、そこで収益を得るビジネスモデルだからです。裏を返せば、3級の講座は、大変「お得」ということになります。

通学でもウェブ講座でもかまいません。できるだけご自身のモチベーションが維持できる方法で、資格学校を利用することをお勧めします。

簿記は要らなくならない

「簿記なんて〇〇が進化したら要らなくなる」

筆者が40年ほど前に聞いた言葉です。当時、○○は「コンピュータ」でした。現在だと「AI」でしょうか。

確かに、AIを活用したクラウド系会計サービスの「自動仕訳」など、進化は驚くべきものがあります。しかし「仕訳」は戦略に密接するものです。電車代を「交通費」にするのか、「販売促進費」にするのか。そして、どのように「集計」し、だれの「責任」「成果」とするのか。その判断基準は「戦略」に依存します。戦略は、経営者、すなわち「人」が立案するのです。

形は変わっても、簿記が要らなくなることはありません。

コロナに終始した2020年。挽回の2021年。そのスタートとして、「簿記3級」取得を検討なさってはいかがでしょうか。

[ 参考 ]
※1
簿記3級(日本商工会議所簿記検定試験3級)。本稿の「簿記」とはすべて日本商工会議所簿記検定試験(日商)とする。

※2
くら寿司が「年収1000万円」で新卒募集するワケ(東洋経済オンライン)

※3
コスト等は、各学校パンフレットから概算

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