来年の参院選を「インターネットが影響力を発揮する選挙」に! - 松本徹三

2009年10月02日 12:10

先にも提案したことですが、既存メディアが持つ政治力の陰に埋没することなく、一般の人達の声が、インターネットを通じて、直接日本の政治・経済に何がしかの影響力を持てるようにする為には、先ずは、全ての政治家が「インターネットを無視しては、もう選挙は戦えない」と考えるに至るだけの、「確固たる実績」をつくらなければなりません。


現実に、今回の米国の大統領選では「インターネットが選挙戦を制した」という「確固たる実績」がつくられたわけですし、盧武鉉氏が選出された以前の韓国の大統領選挙でも、インターネットの力が大きかったことが知られていますから、日本で同じことが実現できないことはない筈です。一旦この実績が出来れば、各政党は必ずインターネットを意識する事になりますし、筋を曲げてまで既存メディアの歓心を買おうとするようなこともなくなるでしょう。

インターネットが選挙に大きな影響を持つ事が可能なのは、浮動票を呼び覚ますからです。浮動票が動かなければ、長年にわたり地方に地盤をもち、固定票をがっちりと固めている候補者(多くの二世議員もこれに該当します)や、宗教団体や労働組合などの組織票を頼れる候補者が有利になりますが、浮動票が動くとその力は薄まります。

従って、インターネットの力で出来る事は、先ずは、主として都市部に居住する一般市民の選挙に対する関心を高め、次に、「このような政策に賛同するなら、この政党(或いは候補者)に投票するのがよい」というキャンペーンを展開することです。それから、国の将来を危うくするような「まやかしの人気取り政策」については、その問題点を鋭く且つ丁寧に指摘し、一般の人達が簡単には騙されないようにすることです。

さて、来年の参院選ですが、どの政党を応援するかを決めるのは、本当に難しい事です。民主党も自民党も、言っている事はあまり変わらないという一面がある一方で、民主党も自民党も共に内部に矛盾を抱え、その標榜する政策は必ずしも一貫していないからです。

(先の選挙では「みんなの党」が健闘し、アゴラの読者の中にもこの党を推す人達が結構いましたが、小さな党がレバレッジを効かせて結果を出していける確率はあまり高くないので、私などはどうしても二の足を踏んでしまいます。)

先回の選挙では民主党が勝ちすぎた嫌いがあります。大勝すれば社民党や国民新党に気を使わないで済むだろうと考えていたのは、「参院選までは、民主党はそうも出来ない」という事情を読めなかった私の読み違いでした。しかし、今度も大勝すると、絶対多数の上にあぐらをかき、批判勢力が無いのをよい事に、無理な政策を強引に推し進める危険性もなきにしもありません。

内部矛盾を抱えた民主党と自民党がともに割れて、一旦は小党が分立し、その上で、「共に成熟した考えを持ち、しかし明らかに異なった政策を標榜する二大政党」が、堂々と国民に信を問う形になれば一番良いと思うのですが、なかなかそうも行きそうにありません。それ以前に、政局が複雑になって、合従連合がめまぐるしく行われるようになると、そこで活躍するのは、小沢一郎氏や亀井静香氏のような老獪な古い形の政治家で、真面目な政策論争はますます脇に追いやられてしまうでしょう。

そうなると、仮に、インターネットを駆使して、有効な選挙活動が出来るようになったとしても、その力をどう使えばよいのかが分からなくて、困った事になってしまいます。

しかし、ちょっと視点を変えて考えてみると、もし、現時点で、「今度の参院選には、インターネットが相当の影響力を発揮する事になるだろう」という事を、各政党が信じるに至るだけの「構え」を見せる事が出来れば、意外に大きな成果がすぐにもたらされる事になるかもしれません。

政府が種々の政策を立案するごとに、インターネットを通じて即刻その政策に対する様々な意見が集まるようにすれば、次の選挙の事を考えている政権党は、そういった意見を無視して「独りよがりの政策」を強引に推し進める訳にはいかなくなると思うからです。

しかし、もうあまり時間はありません。上記のような事を実現するためには、「来年の参院選」を明確なターゲットにして、色々な仕組みを今からつくっていくしかありません。来年の参院選が終わると、もうしばらく大きな選挙は無いので、影響力を行使できるチャンスはなくなります。ゲームオーバーです。

旗揚げから九ヶ月を経たアゴラは、「正論が展開される場」として、それなりの評価は得られてきたのではないかと思っていますが、「言うばかりで、現実の世界には何の影響も与えられなかった」という事になると、「インターネット上の言論などは、所詮は主流を外れた人達のガス抜きの場でしかない」というようなマイナスイメージが、却って定着してしまう危険性もあります。

アゴラの記事を読んで頂いている方々は、インターネットの力と効用を信じる方々と思われますので、「インターネットが選挙戦に大きな影響を与える」為に必要な仕組みについて、是非とも色々なアイデアを出していただきたいと思います。また。こういった考えに賛同して頂ける他の組織やサイトがあれば、幅広く連携していきたいものです。

私にも若干のアイデアがないわけではありませんが、まだ生煮えで、とてもこの場でご披露できるようなものではありません。また、長年実業の世界に身をおき、「百戦錬磨」を自称してきた私も、この分野での経験は殆どありませんので、まだまだ「ひよこ」のようなものです。インターネットの影響力を活用してきた経験をお持ちの方は、日本中にごまんとおられると思うので、先ずはそういう方々に先頭に立って頂く事を、切に希望する次第です。

松本徹三

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