慶應義塾大学経済学部教授/櫻川昌哉
現在、HP 上で、日本の財政の破たん確率を公表しています。結論から先にいえば、「経済財政の中長期方針と10年展望(骨太の方針’09年版)」をもとに試算すると、今後100年間に日本の財政が破綻する確率は99・91%に達します。数字を見る限り、ほぼ絶望的な数字です。
破綻確率の計算方法は以下のとおりです。まず政府の目標値に沿って、今後の平均的な実質成長率と基礎的財政収支を設定します。次に成長率と整合的な金利を算定した上で、将来のGDPと債務残高(GDP比)をシュミレーションし、最後に100年後の債務残高の分布を描き、それが、骨太の方針が初めて公表された2006年度の債務残高(GDP比)上回る割合を「破綻確率」として算出しています。
現在、HP 上で、日本の財政の破たん確率を公表しています。結論から先にいえば、「経済財政の中長期方針と10年展望(骨太の方針’09年版)」をもとに試算すると、今後100年間に日本の財政が破綻する確率は99・91%に達します。数字を見る限り、ほぼ絶望的な数字です。
破綻確率の計算方法は以下のとおりです。まず政府の目標値に沿って、今後の平均的な実質成長率と基礎的財政収支を設定します。次に成長率と整合的な金利を算定した上で、将来のGDPと債務残高(GDP比)をシュミレーションし、最後に100年後の債務残高の分布を描き、それが、骨太の方針が初めて公表された2006年度の債務残高(GDP比)上回る割合を「破綻確率」として算出しています。
数字を見て、どうせ机上の空論を積み上げて、厳し目の数字をでっち上げているに違いないと不審な目で見る人もいるかと思いますが、実は、『世界経済が急回復する』との楽観的なシナリオに基づいたもので、『順調に回復する』とのやや控えめな予測だとさらに、破綻する確率は跳ね上がります。
また、将来の成長率と金利をどう予想するかが、計測値には決定的に重要な役割を果たします。経済の成長率が高ければ、税収が好転するので、数値は低めになると思われがちですが、利子率も同じように高まるので、必ずしもそうとはいきません。このシミュレーションは、成長率が上昇しても、あまり利子率は上がらないという日本経済独特の特徴を踏まえているので、実は過激などころか、かなり“甘めの試算”なのです。
100年後といってもピンとこない人たちには、以下の図のほうがわかりやすいかもしれません。

図1 政府債務残高(対GDP比)の推移(2023年度まで)
この図は、4つの骨太の方針(2006、2007、2008、2009)をもとに試算された債務残高(GDP比)のグラフを表しています。骨太2009のグラフが、他の3つのグラフに比して、値が大幅に上昇しています。2012-3年ごろには、値が2を越え、2020年には2.4近くになってしまいます。上限値の正確な値はわかりませんが、このペースで政府債務が増えていけば、どこかで「国債バブル」の崩壊が現実のものとならざるをえないでしょう、
そこで気になるのは、民主党政権の財政規律への安易な姿勢です。財源について根拠を説明することなしに、マニュフェスト(政権公約)で約17兆円の支出総額を国民に約束し、政権を取った現在でも、財政再建の道筋をいまだ提示していません。財政危機は自民党の責任であって、自らが関知することではないとでも思っているのだろうか。年末の予算編成に向けて、財源の調整にもたつくようだと、国債をこれまで買い続けてきた金融機関がいつ“反乱”を起こさないとも限らない。国債金利の急上昇は、財政を一気に破たんへの舵をきる危険性をはらんでいるといえます。
では、本当に日本の財政は追い詰められているかというとそうではありません。そこに財政危機の大きな原因があるのですが、消費税を5-7%ほど引き上げれば危機は免れるでしょう。要は、国民がどの段階で消費税の増税に納得するかにかかっているといえます。
また、将来の成長率と金利をどう予想するかが、計測値には決定的に重要な役割を果たします。経済の成長率が高ければ、税収が好転するので、数値は低めになると思われがちですが、利子率も同じように高まるので、必ずしもそうとはいきません。このシミュレーションは、成長率が上昇しても、あまり利子率は上がらないという日本経済独特の特徴を踏まえているので、実は過激などころか、かなり“甘めの試算”なのです。
100年後といってもピンとこない人たちには、以下の図のほうがわかりやすいかもしれません。

この図は、4つの骨太の方針(2006、2007、2008、2009)をもとに試算された債務残高(GDP比)のグラフを表しています。骨太2009のグラフが、他の3つのグラフに比して、値が大幅に上昇しています。2012-3年ごろには、値が2を越え、2020年には2.4近くになってしまいます。上限値の正確な値はわかりませんが、このペースで政府債務が増えていけば、どこかで「国債バブル」の崩壊が現実のものとならざるをえないでしょう、
そこで気になるのは、民主党政権の財政規律への安易な姿勢です。財源について根拠を説明することなしに、マニュフェスト(政権公約)で約17兆円の支出総額を国民に約束し、政権を取った現在でも、財政再建の道筋をいまだ提示していません。財政危機は自民党の責任であって、自らが関知することではないとでも思っているのだろうか。年末の予算編成に向けて、財源の調整にもたつくようだと、国債をこれまで買い続けてきた金融機関がいつ“反乱”を起こさないとも限らない。国債金利の急上昇は、財政を一気に破たんへの舵をきる危険性をはらんでいるといえます。
では、本当に日本の財政は追い詰められているかというとそうではありません。そこに財政危機の大きな原因があるのですが、消費税を5-7%ほど引き上げれば危機は免れるでしょう。要は、国民がどの段階で消費税の増税に納得するかにかかっているといえます。


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