弁護士は競争環境に馴染むか - 岡田克敏

2010年03月17日 14:32

 池田先生、ご意見をいただきありがとうございます。
私の前記事の主旨はマスコミ批判ですが、マスコミの認識の一面性を説明した部分が長くなり(ちょっと力が入りすぎました)、そのように受けとられたかもしれません。


 職業は自由に選べるべきであり、自由な参入によって競争が機能する社会の方が効率的であるということには一般論として賛成です。そして利用者にとっても利益は大きいと思います。また業界を保護するのが存在理由と思われるような免許制度も多いと感じます。

 しかし医師や弁護士は依頼者の生命・財産に大きな影響与える立場であり、選んだ医師や弁護士が不適切であれば、取り返しのつかない結果になる可能性があります。つまり命や財産を失うこともあり得るという結果の重大性です。

 また競争によって不適切な医師・弁護士が排除され適切な者が残るためには、依頼者側が彼らを評価・選別できることが必要です。とくに一般の人が弁護士に依頼することは一生に一度あるかないかでしょうから、適切な選別は困難です。したがって依頼者による淘汰を受けにくいと思うわけです。

 また依頼した結果がよかったのか悪かったのかという評価も専門的な知識のない素人には簡単ではありません。症例や事件の内容が個々に異なることも評価を難しくします。これらも淘汰を妨げる要因になると考えられます。

 これらのことを考慮すると公正な市場形成を期待することは難しいのではないかと思います。

 そこで依頼者に代わって第三者によって一定レベルの技術・知識を備えていると認定することがやはり必要かと思われます。ただ最低レベルの技術・知識は保証できても、倫理面まではチェックのしようがないので、限定的なのは仕方がありません。

 特定の集団が市場を独占し、競争制限が起きることの弊害は当然あると私も思います。意見が異なるのは市場原理に委ねる場合、十分に公正な市場環境が期待できるか、というところだと思います。

 税理士については概ね同感です。医師や弁護士ほど重大な結果を招くことは一般にないと思われるからです。また一部解釈の違いなど微妙な部分もありますが、依頼者による仕事の評価は比較的容易です。

 ところで池田先生は「免許」と「資格認定」とを区別されています。文脈から判断すると「資格認定」はより簡単なものというように受けとれますが、具体的にはどのようなものを想定されているのかわかりませんでした。

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