自民党や公明党があれだけシャカリキになって運動しているのだから現職知事の陣営もさぞ苦しいだろうな、と思って最近の世論調査を見ているのだが、案外健闘しているようである。
自民党の閣僚や都本部の幹部が次々と茨城県入りをしているようで、如何に自民党がこの知事選挙に力を入れているのかがよく伝わってくるのだが、私が見ている限り自民党の看板がそろそろ邪魔になってきているようである。
自民党の人気がどんどん上向きになっている時は自民党の推薦というブランドが大変な効果を発揮するのだが、やはり自民党ブランドが通用するのは一部の地域だけで、全体としてはあまり芳しくないようだ。
自民党の皆さんが思っているほどには、自民党の推薦は効果を挙げていない。
自民党推薦候補者の方には自民党支持者の5割程度が流れているだけで、自民党支持層の4割は現職知事を支持しているようだという世論調査の結果を見れば、自民党の推薦には殆ど意味がない、ということになってしまう。
無党派層の4割は現職知事を支持し、自民党推薦候補の側には無党派層の2割しか流れていない、という事実は極めて重要である。
自民党推薦候補の勝利の鍵は無党派層が握っている。
せめて無党派層の3割が支持するようでないと自民党の候補者は勝てない、というのが私が6回の国政選挙を通じて体得した選挙勝利の定理だが、今のままだと現職知事の勝利に終わるだろう。
自民党が表に出過ぎると無党派層の方々の支持が遠のく、という関係にあるのかも知れない。
茨城県は案外、骨っぽい人が多いのかも知れない。
中央の人が表に出てきてやいのやいの騒ぎ立てると、反って反発を買ってしまうようなところがあるのではなかろうか。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年8月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。