この問題は何度も説明したんですが、まだ基本的なことを知らない人が多いので、こども版の夏休み特別編として、よい子でもわかるように解説しておきましょう。次の5つは朝日新聞も認めた歴史的事実です。
- 慰安婦はいたが「従軍慰安婦」はいなかった:慰安婦というのは戦地にいた売春婦です。売春は当時は合法で、これが慰安婦と呼ばれたこともありましたが、「従軍慰安婦」という軍属(軍の仕事をする民間人)はいなかった。従軍看護婦と同じような意味で軍の指揮下に置かれた売春婦はいなかったのです。
- 慰安婦は軍が管理した:戦地では軍が慰安所の取り締まりや衛生管理をしていましたが、これは内地で警察や保健所が吉原を管理したのと同じです。これを朝日新聞が「軍の関与」としてスクープしたのはよかったのですが、そのとき強制連行とごちゃごちゃにしたことが混乱の始まりでした。
- 女子挺身隊は無関係:女子挺身隊というのは軍需工場に勤労動員する制度で、朝鮮半島にはなかったので、慰安婦とはまったく関係ありません。
- 強制連行はなかった:強制連行というのは暴力で引っ張っていくというイメージですが、そういう話をした吉田清治という人の話はウソです。もとは徴用という意味で使われたのですが、朝鮮人の女性を徴用する制度はなかったので、それもありえません。
- 民間の人身売買はあった:では「強制」はあったのでしょうか。戦前でも人身売買は違法でしたが、貧しい家庭では借金のかたに娘を売ることがありました。この場合、働いて借金を全部返すまで「足抜き」させてもらえないので、強制といってもいいでしょうが、これは民間の契約なので国は関係ありません。
要するに戦地でも吉原と同じ公娼(国の管理する売春婦)がいただけで、今ごろ大騒ぎするような話ではありません。最初マスコミは吉田清治のいう「慰安婦狩り」の証拠をさがしに行って見つからなかったのですが、韓国まで出張して何もなかったというのはかっこ悪いので、「強制連行はなかったが強制はあった」などとごまかしているうちに、韓国政府が怒り始めたのです。
その意味では、これはマスコミ(特に朝日新聞)の創作した問題といってもいい。慰安婦そのものは大した問題ではないのですが、これが日韓関係をめちゃくちゃにした影響は非常に大きい。他のマスコミも1993年ごろまでは「強制連行」という言葉を使っていたのですが、おかしいとわかってからは使わなくなりました。
ところが朝日だけは「強制連行があったかどうかは枝葉の問題だ」といい続けたのです。これは「まちがいでした」というのが恥ずかしかっただけだと思いますが、それを韓国政府が外交問題にしたので引っ込みがつかなくなりました。
今度の訂正記事は、ここで区切りをつけたいと思って出したのでしょう。社説でも、これで打ち止めにしてほしいと言っていますが、そうはいかない。これはすべて朝日のウソが原因なんだから、彼らがあやまって、すべて撤回するまで終わりません。
朝日はまさかここまで大事件になるとは思わなかったんでしょうが、これ以上メンツにこだわるのはやめたほうがいいと思います。このまま逃げ回っていると、不買運動やら広告の引き上げやら、経営に影響が出てくるでしょう。
よい子のみなさんもウソをついてはいけませんが、ばれたらすぐあやまりましょう。朝日新聞のまねをして「あれは枝葉の問題だ」などと言い訳すると、お母さんはますます怒ります。ウソはつくならつき通すもので、半分だけ認めるのは最悪です。