個人投資家はビットコインとこれからどう付き合うべきか

今週発売になった「今からでも間に合う! ビットコイン」というムックに巻頭インタビューで登場しています。

年末に急騰し、投資家が殺到してから、1月に入りマーケットが急激に調整。さらに先週末のコインチェックの不正流出事件があって、一時の熱狂が収まりつつある仮想通貨マーケット。極めて変化の激しいマーケットで、わずか1か月前に作った表紙のキャッチコピーが、既に現状のマーケット環境にそぐわない内容に見えてしまいます。

私がこのムックの中で言いたかったことは次の4点です。

1.仮想通貨には「理論価格」が存在せず、金や原油のようなコモディティと同じように需給によって価格が変動する。ビットコインのような供給量が決まっている仮想通貨であれば、需要が高まれば価格は上昇するし、逆もまた真ということを理解していくべき。

2.売買を繰り返すトレーディングで収益を狙うのは止めた方が良い。これは仮想通貨に限った話ではありませんが、変動率が他の資産に比べて格段に高い仮想通貨の場合、感情的に売買をすれば高値掴みになって、下がってしまって塩漬けになる可能性がさらに高まります。

3.仮想通貨への資産配分はマックスでも全資産の10%まで。1つの通貨に集中させるのではなく、流動性のある複数の通貨に分散し、タイミングを分散して購入していくのが良い。仮想通貨は料理で言えばメインディッシュではなく、スパイスのような脇役で、主役はあくまで金融資産や不動産。

4.仮想通貨を生み出したブロックチェーンというテクノロジーは、インターネットの登場と同じくらいのインパクトを社会に与える可能性があり、その変化に参加しないのは勿体ない。少額で良いので、仮想通貨を保有することで、経済的メリット以外に何か得られる可能性がある。

このムックに書いた上記の内容は、ここ数か月のマーケットの変動の中でも変わらない考え方です。

仮想通貨はこれからも注目し、情報発信を続けていきたいと思っています。明日、2月3日に開催する第7回世界の資産運用フェアでも、仮想通貨に関するミニセミナーをご用意しました。また、事前お申込みの方には当日先着500名様に仮想通貨に関する小冊子(非売品)を差し上げます。

仮想通貨をいたずらに危険なもの、怪しいものと決めつけて避けるのではなく、新しい技術の黎明期と捉え、上手に付き合っていくことが個人投資家にとっては大切なスタンスだと思います。

<参考図書>
「今からでも間に合う! ビットコイン」

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年2月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。