人生を簡単に豊かにできる「ズラす技術」

昨日で明治大学の資産運用講座が終了し、早稲田大学、丸の内朝大学と3つの「大学」での後期は終了しました。受講者の成長が楽しみで、日本人に資産運用を少しでも広げていくために、採算度外視しで引き受けていますが、悩ましいのは講義会場までの移動です。

朝大学は、講義が終わった後が丁度、朝の通勤時間帯のピークに、そして明治と早稲田は会場に向かう夕方6時台が夕方の帰宅時間帯に重なります。タクシーだと時間が読めないのでメトロで行かざるを得ませんが、通勤ラッシュは慣れない人間にとって大きなストレスです。

多くの人が一斉に行動して混雑する状況は、通勤ラッシュに限りません。朝のコンビニエンスストアやスターバックス、ランチタイムや休日の人気レストランは、ピークタイムになると、どこも大混雑です。

しかし、少し時間をずらしてみると、行列することもなく、スムーズに行動することができます。

例えば、近所にあるスターバックスは8時から9時過ぎまでは、満席で座れませんが、10時になると空いてきます(写真)。行列のできるお気に入りのランチスポットも、1時半過ぎると席が簡単に確保できることがわかりました。

そこで、朝のカフェタイムは10時から、人気のお店のランチは2時以降に行くように生活リズムをズラしてみると、並んだり待ったりするストレスから解放されました。

さらに、ディナーの予約は週末を避けて週の前半にする。観光地にはできるだけ平日に行くといった工夫をすれば、快適な時間を過ごすことができると思います。

時間を「ズラす」人が増えて施設の利用が平準化すれば、利用者だけではなく運営側にもメリットがあります。稼働率が上がり、収益が上がるようになるからです。また、人の確保も安定して行えるようになり経営しやすくなります。

一斉に同じ時間に行動することをえきるだけ止めることこそが、日本人を豊かにする最も簡単な方法だと思います。

そんな「ずらす技術」の最大の敵は、硬直的な企業の労働規則。そして、何故か次々と増えていく国民の祝日です。

国民を豊かにするための祝日が増える度に、休みが集中し、混雑によって疲弊し、貧しい気持ちになってしまう。何だか皮肉な状況です。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年6月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。