「先生、どうにかできませんか。」教師をこそどうにかしなくては

千葉県野田市の10歳女児死亡事件の報道は、いじめアンケートを虐待していた実父に教育委員会が渡した上に、父親が女児に「お父さんに叩かれたのは嘘です」という手紙を書かされていたといいます。その後児童相談職員には手紙を書かされた事実を伝えたものの、一度も家庭訪問をされることなく結局命が奪われるという、日本全国の良識ある国民が憤死しそうな呆れた実態「不手際の連鎖」が日々明らかになっています。

不手際の連鎖は、一番最初に女児が助けを求めた最初に登校していた小学校の担任及び校長が死に物狂いで解決に向けて動いていたら解決できたに違いないのです。教育委員会も児童相談所も期待を裏切るという期待には、毎度あきれ返るほど応えることに、日本の子ども達は静かに失望しているのではないでしょうか。

年明けの上田令子都政NEWSを今江戸川区全戸へポスティングをしております。発行以来名物となっているお姐コラムにて、今回は、はずれの担任、ダメダメ校長等トラブルが生じても頑として動かぬ学校現場と教育委員会を解決にむけて動かす即お役立ちのレシピを丁度掲載していたところでした。野田市も昨年の目黒区五歳女児虐待死事件も学校がもっと機動的に動いていてば…という思いを強く致しまして、不特定多数の皆様にも共有したいと思い、こちらでも、加筆して掲載いたします。

江戸川区で起こった教員による給食強要事件

写真AC:編集部

江戸川区はもちろんのこと「地元の区議・都議が動いてくれない」と、三多摩地区から23区まで毎月のように私のところへ学校問題で保護者から相談が寄せられます。そのほぼ100%が、子ども同士のいじめではなく、教員による「いじめ」ともいえる暴言・体罰・不適切な指導に関するものです。

児童に暴言を吐き給食を強要した教員への処分を求め、被害児童や保護者があきらめることなく教育委員会に働きかけた結果、昨年1月、5年を要してようやくの戒告処分が下りました。(参考:児童に「給食おかわり」強要、吐くまで食べさせた教諭を処分ハフポスト日本版)。教育評論家の尾木ママこと尾木直樹先生も「はっきり言って・首、辞めて欲しい」と自身のblogでつづっています。都では「暴言も懲戒対象」と体罰ガイドライン体罰根絶に向けた総合的な対策の策定についてもご参考)で定めていますが、実際には目に見えない言葉の暴力の立証は難しいものです。

本件も長くかかったわりに「戒告=所属長に呼び出され直接説諭される」止まりで、問題教員に暴言をはかれ、学校に行けなくなり生涯一度の小学校生活をメチャクチャにされた児童も保護者も納得いかないことでしょう。それでも、子どもたちと保護者が一丸となり声を上げ続けた行動は、処分の軽さへの批判と共に報道され、世に知れ渡るところとなり、体罰・暴言撲滅への大きな一歩を刻むこととなりました。

教員によるいじめを認めようとしない教育委員会

現在、都教委の見解では「いじめを行ったと認定した事案はない」としており、教員による児童生徒へのいじめの認識が、不思議なほど欠落しているのです。つまり、戒告が下った給食強要も「いじめではない」との判断なのです!私がこの点を、指摘したのは昨年2月の文書質問でしたが、厭な予感が的中してしまい「山口県周南市で2016年7月、県立高校2年の男子生徒(当時17歳)が自殺した問題で、県のいじめ調査検証委員会は5日、同級生によるいじめが自殺のきっかけになったと認定し、教職員からも「いじめに類する行為」があったとする報告書をまとめた。」(読売新聞)との報道が昨日なされております。

また、当該小学校でのいじめに関するアンケートでは、当該事案に触れさせたくない為か校長より児童たちへ「過去のこと(=給食強要教員のこと)は対象外、今のことを答えなさい」との驚愕指導があった事も判明!!一方、校内アンケート文書の破棄が全国的に報道されており、今般の虐待する父親にアンケートを渡すと言う、あり得ない運用も鑑み、子どもの率直な意見が公平公正に扱われ保管されているのか強く懸念するものです。

子どもたちの思いを無視 暴言教師が帰ってくる!?

さて、処分が下ったからと安心してはいけません。なんと!当該教員は「原則として、処分後も所属校勤務、学校設置者である区市町村教育委員会や学校において、厳正な服務管理を行う」、すなわち懲戒免職か退職しない限り、元の学校に戻って「教員を再教育」する運用になってるのです!!

被害児童・生徒、保護者が感じる憤り、恐怖と不安は想像を絶します。この一般常識とかけ離れている実態を、ぜひ皆様も知ってください!また、個人情報保護によって、懲戒免職以外処分教員名は公表されません。公表しても「教職員の服務」この程度で、半年前の情報はサッサと消す始末。ですから外部監視の目は届かず、児童・生徒への人権侵害を犯す衝動への再発抑制心が脆弱と言わざるを得ない環境であることも指摘しております。

脱・泣き寝入り!子どもたちを守るために

教員の「行き過ぎた指導」等、学校トラブルに悩む保護者の多くは、「ことを荒立てると我が子に悪影響があるのでは」や「モンスターペアレンツ扱いされたくない」と、我慢されているようです。このような時どうしたらいいか?

子どもを守る親の五箇条

▲お手元に着いたらご一読を!

1.生じた事実を時系列に文書化する
2.「体罰の定義・体罰関連行為のガイドライン」をネット検索し印刷しておく
3.1と2.を照らし合わせ不適切な行為や言動を特定し、学校と相談
4.  適切な対応がない場合、東京都教育委員会HP「あなたの声をお寄せください」へ3.を送信
これで、言いくるめられることなく合理的に話が進められるはずです…
が!
5. それでも、解決の糸口が見えない場合は上田令子までご相談を!(オール東京オール日本で対応します!)

全ての学校を誰もが安心できる居場所へ

幸いにして、冒頭の事案で当該教員が元の学校に戻ることはありませんでした。胸を打たれたのは、「他の学校行っちゃったら、そこの子たちは知らないよね?大丈夫かな?」と案じる声が、先生からいじめを受けた当該児童とそのお友達、当該教員に厭な目に遭わされた児童たちから上がったことです。子どもってすごいですね。

都の教員再教育制度は整っていますし、私も定点観測を続けます。子どもたち、安心してください。手厳しいことを申しておりますが、問題教員を迅速かつ適正に処分することは、子どもを守ると同時に大多数の児童生徒思いの先生方の士気を上げると信じ、憎まれ役を買って出ております。世界一残業の多い日本の教員のため、労組運動に巻き込まれない現実的な労働環境整備も手掛けて参ります。

お姐総括!

公立小中学校に子ども達を通わせている保護者の皆様、子どもたちの周りにいる大人の皆様は、災害に対して日頃から備えるように、上記の五箇条のレシピを頭に入れておいてください。今年は、恵まれた先生でも学年があがるとハズレにあたるかもしれません。

山口県の事案はどこでも発生しています。教育委員会は、相談機関に問題教員の相談という項目もない、本当に自覚の薄い組織。政府与党は体制側、反権力を掲げても、所詮教職員組合と連携図り庇いだてする共産党等野党国政政党😡は、役人と役所の味方。

子どもの味方となるのは、お姐始め統一地方選に向けて解体をも辞さぬ改革を求める自由を守る会の各地のメンバーにお任せ下さい!

学校現場、児童相談所の不手際は人災!その時、子どものためにすぐに動ける保護者・大人でいるために、備えよ常に!


編集部より:この記事は東京都議会議員、上田令子氏(江戸川区選出)のブログ2019年2月7日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は上田氏の公式ブログ「お姐が行く!」をご覧ください。