『ローカルエコノミーのつくり方 ミッドサイズの都市から変わる仕組みと経済のしくみ』(神戸から顔の見える経済をつくる会 学芸出版社)を拝読。
世界中でポートランド、ヘルシンキ、メルボルン、ビルバオなどのミッドサイズの都市が注目されている。キーワードは「顔の見える経済」。
この本では、神戸市の様々な顔の見える経済を紹介する。
・茅葺き職人集団
・ファーマーズマーケット
・Cultivate Industry(高架下のスモールメイカービジネス)
・パンプシェード(パンを使ったランプシェイド)
などユニークな取組。
外需型のスモールメイカービジネスは、営業・セールスは出張型で良い。アトリエを構える場所は、素材の産地に近いことがむしろ大事だという。
短い出張で大きな成果を出せるよう工夫する。パリやミラノの展覧会では、自分たちのブランドと相性の良いバイヤーがどのルートを通るのか、読みを重ねる。
ローカル経済育成型は、大企業誘致型などと比べて、地域の中で経済が循環しやすい。10人雇用する会社が500社生まれれば、5000人の雇用となる。
こうした動きをどのように生み、広げていくか、が問われる。
まちづくりに関する本をたくさん出している学芸出版社らしい本。
<井上貴至 プロフィール>
編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2020年1月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。