「今からではもう遅すぎる」という「言い訳」は今すぐやめよう

写真AC

こんにちは。黒坂岳央(くろさかたけを)です。
※Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka

「今からやるにはもう遅すぎる」と、人は実際に口から出さなくても、心の底では感じていたりするものです。

「もう遅い」
「間に合わない」

多くの場合、その確固たる根拠がないのに「遅い」と思い込もうと考えます。

「間に合わない」というのはセルフ・ハンディキャッピング

セルフ・ハンディキャッピングという言葉があります。

“セルフ・ハンディキャッピング(英語: Self-handicapping)とは、自分の失敗を外的条件に求め、成功を内的条件に求めるための機会を増すような、行動や行為の選択のことを指す概念。 エドワード・E・ジョーンズらによって提唱された。 自分自身にハンディキャップを付けること、という意味である。

引用元:Wikipedia

端的にいえば「間に合わないのは時間という外的環境に要因があるのであって、自分の努力が及ばない領域。だから自分が頑張らないのは仕方がないのですよ」という言い訳なのです。

「もう遅い」というのは間違い

私の場合は自分でそう思うのではなく、周囲から「もう遅い」と言われ続けてきたクチです。

・20歳からピアノ
・23歳から大学入学
・27歳で新卒就職
・2016年にブログデビュー
・2020年にYouTubeデビュー

確かにスムーズに、現役で取り組んでいる人にとっては「遅い」と感じられるかもしれません。しかし、自己評価、他者評価問わず、往々にして「遅い」という評価は間違っている事が多いです。

「遅い」というのは絶対評価ではなく、相対評価です。180cmという身長は平均的な日本人と比較すると「高い」わけですが、キリンの世界では大したことはありません。そして人同士の相対評価は一次元的に展開されることがほとんどですから、まったく本質をついていないケースがほとんどなのです。

23歳の大学入学が遅い、というのは「ほとんどの日本人が18歳で入学する」という一点だけを見て評したものにすぎません。確かに5年間遅いのは致命的であるように思われがちですが、私はクラスメイトたちを抜きさり、米国の大学に留学して東京で会社員として正社員入社を果たすことができました。

確かに27歳で就活をした時に「遅い」という理由で落とす企業はゼロではなかったでしょう。しかし、それでも多元的に筆者の経歴を見て、魅力を感じてくれて「ぜひ、当社に入社してくれ」とオファーを出してくれた会社があったわけですから、結果的にその評価をしてくれた会社にとっては問題に映らなかったわけです。

「市場が飽和している、先行者利益はない」という誤り

「もう市場が飽和している」などと言われます。何かネガティブな部分を見るけるやいなや「オワコン!オワコン!」と連呼する人はかなり多いです。

「ブログはオワコン」とずっと言われてきましたが、ありがたいことに運営している英語ブログは非常に活況です。

「英語ができる人は市場にいくらでもいる。飽和状態」などと主張する人は、グローバル化とインバウンド需要で、どれほど新たな英語の需要が生まれ、供給を上回っているのかデータを見ているのでしょうか?

最近では「YouTubeはオワコン!」と言い始めていますが、次世代移動通信規格の5Gの到来を待たず、随分と気が早いと思わされます。

市場が飽和するというのは、需要の拡大が止まり、供給過多に陥った状態を指しますから、単に供給者が多くなっただけでは飽和とは言いません。

物事はやりたい時にやる、でいい

人生はお金だけではありませんから、やりたいことはやりたい時にやるのでいいと思います。

かくいう私もエラそうなことは言えません。この記事で書いたとおり、重い腰を上げてようやくYouTubeに本気で参入しましたが、実は2013年に編集もなにもしていない、単なる自撮り動画で何本か動画を投稿していたこともあるのです。「7年前、あのままアップし続けていたら今頃は…」と瞬間的に暗澹たる気持ちになりました。

しかし、それは正しいことではありません。時計の針を戻すことはできませんし、人生はいつでも今日が一番若いのです。「もう遅い」なんてことはなく「今やりたくなったから今やる」でいいと思っています。

「今からではもう遅い」などと「行動しない言い訳」をウジウジとしている場合ではありません。今すぐ、始めましょう。

アバター画像
ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。