ロンブー田村淳が政治や選挙について投稿する理由・2 --- 選挙ドットコム

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もっと政治について語れる場をつくりたい

田村淳氏
「ごく普通に、色んな人が、色々な意見を言い合える状態じゃないとまずいと思うんです。みんなが違う意見を持っていていいし、知識量だって同じじゃなくていいんだ、っていう前提を持てないから、自分への反対意見にばっかり反応しちゃうし、知識がそんなにない人たちはとにかく黙ってしまう。」

——投票においても、「よくわからないのに投票していいんだろうか」って考えてしまって、投票しない人もいます。

田村淳氏
「だから僕は、知識とか全然ないですけど、とにかく興味のあることについては自分の意見をバンバン言って、『お前はわかってない!』と怒ってやってくる人を捕まえてるんです。そこからコミュニケーションが生まれるので。」

——なるほど。一方でネット上だと、わからないことについては黙っていよう、でも批判は知識がなくてもできるから政治家のことはとにかく叩こう、という空気があるような気もしますが、どうですか?

田村淳氏
「ネットをそういうふうに使っている人が多いから、もったいないですよね。ちょっと政治家の悪いニュースが流れてきたら全力で叩きまくる人たちもいて。いつまでもこんなやり取りしていても不毛だから、そういう風潮は無くしていきたいんですよね。叩くだけじゃなくて、政治家の褒めるべきところは褒めたらいいと思う。

——月並みな言い方になってしまいますが、政治家は自分たちの代表ですし、一生懸命に取り組んでいる方もたくさんいらっしゃるので、そこを有権者に伝えるお手伝いができればと思い、選挙ドットコムも運営しています。まだまだ目標は達成できていないですが。

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田村淳氏
「本当はもっと、下手くそに政治について語れる場だってあっていいはずなんです。というか、そういう企画を自分で考えたことがあるんですよ。ファミレスで、政治についてざっくばらんに語るザクバラという企画」

——現役の政治家をゲストに招いて、ツイキャスで放送されてましたよね。あの企画は復活して欲しいです。

田村淳氏
「ありがとうございます。でも、それをやるのは僕じゃなくてもいい、とも思うんです。というのは僕はもう、『発信の場を持っている』人間の一人なんで。東京MXで『淳と隆の週刊リテラシー』っていう、政治がテーマの番組も持たせてもらってますし。『田村淳が政治について語る』っていうのはもう、あまり新鮮味がないでしょう。また淳か、って思われちゃいますよ(笑)。僕以外でも、本当は政治についてもっと発信したいって考えてる人はいるはずなんで、そういった方に譲っていきたいですね」

——自分の発言する場を増やしたい、自分の発言力を高めたいというわけじゃなくて、あくまで色んな人の意見発信を増やしたいんですね。

田村淳氏
「そうです。正直、芸能人という立場で政治に言及するのはリスクが大きいし、めちゃくちゃ叩かれるし、僕だって実はいまだにビクビクしてるんですけどね。よく『あいつは思想に一貫性がない!』って批判も受けるけど、右だ左だって話も、結局議論の本質じゃないですよね。この問題についてはどっちかといえば右寄り、この問題についてはどっちかといえば左寄り、っていう意見の持ち方って別に変なことではないはずなんで。一つの問題について右っぽい考え方だからって、他の全ての問題について右にならなきゃなんて僕は考えない。ごくごく普通の生活を送っている人たちって大抵そうじゃないですか? でもそういう意見の持ち方が許されないような空気があるから、そういった流れが変わるといいなぁと思います」

——淳さんのような方が素直な意見を発信されていることで、「そうやって語っていいんだ」と安心する人も多いと思います。

田村淳氏
「でも、伝わらないことが多いですよ。何を言っても叩かれる。ハイハイ、また『知りもしないで語るんじゃない』って言われつつも……。でも仕方ないです。思ったことをちゃんと言わないと、僕の場合体に悪いし(笑)。政治経済マニアにだけ語らせておくのは危険だとも思っているので。新日本プロレスオーナーの木谷高明さんが、『すべてのジャンルはマニアが潰す』って言い方をしてますけど、まさにネットはマニアが先行しがちだと思います」

——一部のマニアがその場を独占するのは確かに危険ですね。自分がこのジャンルについては一番よく知っている、という気持ちで他の人たちの意見を排除していって、結局その世界自体が縮小していってしまう、という流れは避けたいです。

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田村淳氏
「うん。だから今は、『下手なしゃべり場』、『無知なしゃべり場』がもっと必要なんです。知識人から『お前は何言ってるんだ!』と怒られないで語れる場。知識を持ってる人達にいいね!ボタンを押すみたいに、『あなたの意見で新しいことに興味を持ちました』っていう意思表明をする人が増えれば増えるほど、世の中の人たちの意識は高まると思うんです」

——なるほど、それはぜひ選挙ドットコムでも企画して実現していきたいです!他にも私たちで考えた企画案があるので、ぜひご意見を聞かせてください。

後編では選挙ドットコム編集部の企画をロンブー田村淳がメッタ斬り!?(近日公開予定)

選挙ドットコム編集部

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編集部より:この記事は、選挙ドットコム 2016年2月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は選挙ドットコムをご覧ください。