コミックス累計1億2000万部突破、映画の興行収入275億円超えと驚異的な社会現象を巻き起こしている「鬼滅の刃」。コミックス最終23巻が発売された4日、集英社が、読売、朝日、毎日、産経、日経の全国紙5紙の朝刊に、4面にわたる大広告を出稿した。
掲載キャラクターは掲載媒体ごとに異なり、4日は朝から全紙をそろえるべくコンビニをまわるファンが続出。主人公の竈門炭治郎を掲載した読売新聞は特に人気が高く、広告局がホクホクのツイート。
「#鬼滅の刃」コミックス #23巻 が本日発売!
累計発行部数 #1億冊突破 と応援に感謝を込めた広告が本日の #読売新聞 朝刊に。
前日夕刊「#完結巻記念広告」も要チェック!#キメツ #吾峠呼世晴 #夜は明ける #想いは不滅 #集英社 #炭治郎 #ねずこ #善逸 #伊之助 #カナヲ #ひめじま pic.twitter.com/VTV5z7DSGQ— 読売新聞社広告局 (@yomiojo) December 3, 2020
本日12/4付の毎日新聞全国版朝刊に #集英社 #鬼滅の刃 「1億冊感謝記念広告」が掲載されています!毎日新聞には #冨岡義勇 #胡蝶しのぶ #宇髄天元 が登場!昨日の夕刊に引き続き、全国紙5紙×15キャラクターの横断企画になっております。ぜひ鬼殺隊の想いを手に取ってご覧ください!#新聞広告 pic.twitter.com/agfnITLuw5
— 毎日新聞広告局 (@mainichi_adv) December 3, 2020
メルカリやヤフオクには、読売新聞の広告4面が550円、5紙全セット3000円などの出品が相次いでいる。
全国的な熱狂から完全に取り残されてしまったのが、東京新聞。中日ドラゴンズを擁し、東海地方では他紙を圧倒する中日新聞が発行する「ブロック紙」としての位置づけである。全国紙でないがゆえ、話題の広告を掲載できなかったのだ。
中部圏で #鬼滅の刃23巻 を待ちわびた皆様、私どもの力不足で残念な思いをさせていまい、本当に申し訳ありません…。全国紙のような部数でも、全国紙の全部が47都道府県に配っているわけじゃなくても、東京新聞と北陸中日合わせ一都15県をカバーしても、悔しい思いを度々します。が、今日は特に辛い… https://t.co/P2GQzOB4cZ pic.twitter.com/wGTFpTV3R7
— 中日新聞|東京新聞 広告局 (@np_ad_) December 4, 2020
全国紙のような部数でも、全国紙の全部が47都道府県に配っているわけじゃなくても、東京新聞と北陸中日合わせ一都15県をカバーしても
とわざわざ書いているあたりに、ブロック紙の雄としてのプライドが垣間見えるが、ガバナンスの崩壊が危惧されている東京新聞にとって、忸怩たる思いが伝わってくるようなツイートではないか。
一方、同紙の「看板記者」である望月衣塑子女史は、広告局の恨み節もどこ吹く風で、最終巻発売を紹介する同紙の記事をツイート。
最終23巻発売「鬼滅の刃」に無限の感動 セリフが刺さり鼓舞されくじけず
主婦は「『おのれを鼓舞しろ』『おれがくじけることは絶対にない』との言葉に励まされる」。小学生の子どもから教わり、アニメで一気にはまったという。映画は子どもと鑑賞し「泣きながら見た。 https://t.co/BVQlGZAS6L
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) December 4, 2020
セリフが刺さり鼓舞されくじけず
取材手法に疑問符がついてまわる望月女史だが、記事の見出しにあるように、何かが刺さり、鼓舞され、くじけない姿勢を貫くさまは、見事である。