3度目の緊急事態宣言を発表した23日夜の記者会見で、菅総理は、追加の経済対策について何も語らず、しかも補正予算は編成しないと断言した。
緊急事態宣言が、経済活動の自由や人権をどれだけ制約しているのか分かっておられないのではないか。規制するなら補償が当然なのに、新たな支援策も打ち出されず、既存の支援策も全く不十分だ。準備不足は隠しきれない。
私たち国民民主党は、23日、速やかに5項目にわたる総額30兆円の緊急経済対策をまとめた。
野党の我々でさえ緊急事態宣言に合わせて経済対策をまとめたのに、政府・与党はやるべきこともやらず、2週間あまりで解除できるとの甘い見通しを振りまいている。
そもそも、この1年、特にこの1ヶ月、政府はいったい何をやってきたのか。
なぜ検査は増えないのか、なぜ確保病床は増えないのか、なぜワクチン接種は遅々として進まないのか。3度目の緊急事態宣言で新たな権利制限をするなら、この間の政策の失敗を検証すべきだ。
さらに菅総理は、今の法律では内閣総理大臣の力をもってしても病床確保ができないので、法改正が必要だと答弁した。では、なぜ1月の特措法改正の時に、我々の提案を受け入れずに中途半端な法改正で終わらせたのか。規制と補償はセットだとあれほど言ったのに、不十分な法案を成立させたのか。
今のままではダメだ。
このままでは、同じことの繰り返しにしかならない。その間に、中国やアメリカとの経済成長格差もどんどんついてくる。
国民の悲痛な叫びが総理には届いていないのだろうか。マクロ経済の全体像が見えていないのだろうか。もどかしい。いてもたってもいられない気持ちになる。
私たち国民民主党も、具体的な政策提案も含め、今できることを全部やっていく。
- 国民民主党の緊急経済対策(4月23日)
- 国民民主党の「コロナ3策」(4月9日)
編集部より:この記事は、国民民主党代表、衆議院議員・玉木雄一郎氏(香川2区)の公式ブログ 2021年4月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はたまき雄一郎ブログをご覧ください。